- 椎夏 (E-No.12)
「今日ハ呼んでくれテありガとうダヨ、ルディさん。それジャ、頂きますダヨ(行儀よくペコリ)」
「(バクバク!ぐしゃぐしゃ!ゴクッ!!)」
何も言わずにシュグナートは食べ物を貪り始めた!
「ルディさん、今宵はお招きいただき有難う…(とシュグナートに向かい)って、コラッ!お前は何やってるんだ!
ごめんなさいルディさん。こいつが本当に失礼で…それじゃ、私も頂こうかしらね」
「うン。このローストビーフ、美味しいネ。焼き具合ガ凄く良いヨ」
「言動からはちゃんと料理できるか心配だったけど…これは誤らなくてはいけなさそうね…」
「あーー、細けー事はわかんねーが、とにかく美味いぜ(クチャクチャ)」
「ブモモォォオオオ!」
「うン。ほむちゃんも美味しいっテ喜んでるみたいダヨ」
「(…?精霊兵でも食べられるのか…って、そもそも、なんでホムラウシまで来ているんだ!?)」
「そうダネ。本ヲ選ぶのニハ時間が掛かるもんネ。デモ、そういう時間ハ楽しいよネ。アっ、約束通り本ヲ買ってきたんダヨ。ルディさんの気に入る本ガあると良いんだケド…」
椎夏が買ってきた本は、次の通りであった。
・筆者は見た!〜マダム・ドーラの秘蔵宝石〜
・ノルトゼー釣り日記(釣りガイド)
・ボクとキミの恋愛戦記!!(小説)
・精霊協会周辺ガイドマップ 遺跡探索辺
・ハイデルベルク植物研究所・著 世界の珍しい植物(図鑑本)
「この辺りの事ガ分かる本とカ、ボクが好きな本ヲ中心に選んでみたヨ。ルディさんノ気に入る本ガあったら嬉しいんだケド…」
「…ルディさんが釣り本なんか見る事無いと思うけどね(苦笑)」
「エッ!?…どうしヨウ…ルディさん、釣りは嫌いだっタ?…釣りに誘ったりしテモ一緒に行ったりはしてくれないのカナ…(しゅんっ…)」
「ふム。今時はカッコいいヒロインガ流行なんダネ」
「そうナンダ。ルディさんの得意料理が食べられテ感激ダヨ」
椎夏は感動でジーンとしている!
「ううン。シンプルだケド凄く美味しいヨ。えっト、おかわりあるカナ?(照)」
「(バグバグバグ!)あー、ルディのねーちゃん、酒あるかー?」
「椎夏、あまり食べ過ぎないように…そして、シュグナート!お前は図々しいんだよ!(怒)」
「へェ。見た目ハ似てないんダ。デモ、強くてカッコいい所はルディさんにそっくりダトと思うヨ」
「ルディさんはお父さん似デ、妹さんハお母さん似なんダ。ねェ、ルディさんのお父さんトお母さんハどんな人だったノ?」
「…この間の目線逸らしや誤魔化しに続いて、今度は突っ込みを受け流したわね;」「
なる程。飲み放題や奢っテもらったりするナラお金モ掛からなくて済むネ。ルディさんは本当二経済的な人なんダネ。やっぱり、良いお嫁さんになれると思うヨ」「
貴女にこられた店はたまったものじゃないわね…;
別に良いけど、その内シュグナートみたいにそこら辺の店にお断りされるようになるよ?」
「スーパーヒーロー…確かにカッコいいネ。分かったヨ。ボク、ヒーローを目指してみるネ。ルディさんガ出来ない分、ボクが頑張るヨ。
うン。誰もガ同じだったら詰らないもんネ(にこにこ)」
「大人の階段…いつかボクも昇りたいナ…早くルディさん二追いつきたいナ…」
「そうね…貴方も内面だけは大人になれると良いわね…」
ザネは切なそうな複雑な表情で椎夏を見つめた。
「(バグバグ!ムシャムシャ!)ガハハハッ!うめーうめーぜ!」
「…お前はとっとと大人行きのエスカレーターにでも乗ってろ!!!!」
「そうナンダ。確か二気にしない方ガいいネ。
あッ…ルディさんガ結婚しちゃうト、その人とずっと一緒になっちゃうッテ事だよネ?それハなんダか寂しいナ…」
「良いお嫁さんになれるって進めて他の貴方でしょ;」
「うン。ボク達で良かっタラ一杯頼ってネ。ルディさんと一緒にいられると楽しいシ(にこにこ)」
「お酒がらみのトラブルはご遠慮願いたいけどね(苦笑)」
「うン…」
椎夏はまだ少しなみだ目だ。
「ボクの方こソ、怖がっちゃってごめんネ…ありがトウ。このお茶美味しいヨ。ルディさんはお茶入れるのも上手ダネ(にこにこ)」
「椎夏は本当にごまかされるのが上手よね…(ため息)」
「そうなんダ。精霊兵はヲトメのドキドキポイントなんダネ。ふム…」
椎夏はメモし始めた!
「椎夏…貴方、また変な事を始めたわね;」
「だッテ、ルディさんみたいナ素敵なヲトメの事、もっと知りたいモン」
「…はぁ(ため息)」
「(ガツガツ!)」
「ブモブモッ!」
平和な夕食は更けて行く…