帰ったら部屋に女の子がいた──っていうのは男なら嬉しいんだろうけど、これが逆だったら恐ろしいことこの上ないんだろうな。きっと速攻で役所に飛び込むね。もし今妹の部屋に見知らぬ男がいたら──なんて考えるとぞっとするよ。
それより、やっぱり移動が楽になるとそれに頼りがちになるよねえ。僕もそれが使えたらきっと同じことになるんだろうな。…それで体力が落ちて弱くなったら本末転倒なわけだけど。でもブートキャンプは嫌だなあ。上官の命令は絶対、とかいうのがちょっとね…。気ままにやるのがいいよ。
──というわけで、僕もちょっと早口言葉やってみようかな。生麦生米生卵、隣の客はよく柿食う客だ(さらっと言ってしまう辺り得体が知れない)。
あ、やっぱり契約の形も色々なんだ。でも生け贄を捧げるっていうのは嫌だなあ。それがまあ、その辺で売ってる肉とか魚ならいいけど、人間だったり、活きのいい動物とかだと契約結ぶ気にならないなあ。力がほしい人はこのくらい厭わないんだろうけど、僕はそこまでしてほしいとは思わないな。
……エンジュは僕に背中を預けて安心だろうけど、僕はそうはいかないっていうところが何かちょっと不公平(笑)。…まあ、たまにエンジュつっついて遊んでるし、これでおあいこってとこかなー(エンジュつんつん。「この人のこういうところがなければいい人なんでしょうけどね!」とか言ってるエンジュ)。
自意識過剰で分からず屋な弟子を放置しておいてもろくなことにならない気がするんだよねえ。破門にしただけだと逆恨みして襲ってきそうで安心できないっていうか。自分の力に自信がある者ほど自尊心を傷付けられた時に極端な行動に出るものだし。
師匠業も楽じゃないねえ。僕はそもそも人に何かを教えるってことが苦手──というか、そういうのをやったことは少ししかないから詳しくは分からないけど、随分と根気と忍耐がいるものだっていうことはよく分かったよ。リアちゃんが師匠になったら弟子はよく選ぶようにね。旅の合間に人を見る目を養っておくといいかも。いい弟子と平穏な生活が一番だよ。
その微妙な年の差が世話をするきっかけになったって感じかな。妹や弟の親代わりみたいなものだったんだよ、僕は。それに僕の可愛がっている次女はどこか浮世離れした雰囲気があったというか、他人と馴染めない空気を持った子でね、いつもぽつんと一人だったんだよ。それがどうも庇護欲を誘ってねえ…(しみじみ)。
手が掛かる子ほど可愛いっていうけど、僕の場合は他が手の掛かる子ばかりだったからその逆だね。…ある意味では手の掛かる子なのかもしれないけど、後悔はしてない(胸張り)。
ちなみに僕は妹に関しては一方通行でも構わないと思ってるよ。僕はあの子が幸せであればそれでいいから。もちろん通じ合う方が嬉しいけどね。
ついでに言うと、男でも女でも友人が困ってる時には手を差し伸べるものだろうし、根本的に友情に差はないと思うよ。
香水は耳の後ろや首筋に少しだけつけるのがいいんだったかな。上着につけるっていう手もあるんだっけ。肌が弱い人は別のものにつけて身に付けておくって聞いたことがあるけど、どれが一番自然なんだろう。何にしてもほのかに香る程度が一番だよねえ。
個人的にはシトラス系の香りが好きなんだけど、僕のイメージには合わないね(ため息)。まあ、旅をしてる身だし、汗で匂いが変わってしまう香水はつけるべきじゃないだろうけど。…でも、もしリアちゃんが僕のイメージに合ってて匂いの変わらない香水を開発したらその時は少し分けてね(笑)。
納豆は…あれだね。食べる人は最後のシメで食べてほしいね。あの粘りが他のものにつくと嫌だし。…他は特にないかなあ。あ、でも最近はあんまり脂っこいものは食べたくないよ。さっぱりしたものが食べたいなあ。