精霊伝説
トップページ冒険結果一覧 > E-No.301  (第7回:2011/10/1)

E-No.301

本名:ヴァーサ・ライン
通称:らいん
一言メッセージ
ぎし、と機構の軋む音がした。
俺が放ったそれは止めの一撃とまではいかなかったけれど、十分に痛打足りうるものだったはずだ。

けれども敵は――その無機の身体を少し仰け反らせはしたものの。
たたらを踏まんばかりに地面に激しくその脚を降ろして、如何にも機会然とした所作で反撃を試みてきた。
噂というか‥前評判通りに一回り以上の頑強さではある。

放たれた一矢宜しく、非常に直線的な判りやすい一撃。
けれども、至近距離ともなればその軌道はとても有効かつ合理的だ。
特にその速度に於いて一定水準以上であれば――最短を結ぶ一撃を回避するのは、難しい。

避けきれない。
試みられぬことはないが、より悪い被弾の懸念が拭えない。

そう即断して怯まぬように全身に力を込めて――そこで、漸く。
此方を標的と定めているのが、精霊兵一体でなかったことに気付かされた。

戦況の把握力が落ちている――。
既に完全に敵の間合いに入っており、直撃を覚悟。
体力にはまだ幾許かの余裕があった。
ただ的になるのも癪だから、返す刀に何を用いようか考慮している、‥刹那。

劈くは、銃声。

頬を掠める一撃は綺麗に無機物然とした顔に吸い込まれていった。
硬質の銃弾と、精霊兵を構成する鉱物が圧し合う音がする。
極小面積による穿撃は、その本懐とは違った形であったとはいえ‥対象に甚大な衝撃をもたらした。
俺が放った竜語術式では怯みもしなかった体躯が、直撃した頭を中心として重力に逆らっている。

射角、そして吹き飛び方までも算のうちだったのか――俺に肉迫しようとしていた兵は仲良く体勢を崩す結果となった。
追い抜きざまにこちらに視線を遣って頷いてみせた白狼の娘に追撃と前衛を再度任せて翼を駆る。

「大丈夫か?」

精確無比な一撃で以って精霊兵の攻撃を阻んだ射手が、後退する俺に問いを投げてくる。
‥平気だという話を聞いてはいたものの、意識してみれば舌を巻くばかりだな。

「‥少し被弾が嵩んでいるようだな?」

言うが早いか、フリッツは軍服に提げている袋から別の弾丸を取り出し、淀みない動きで装填して発射した。
‥穿つためのものではないからだろう、仰々しい炸裂音はしなかった。
ちくりとした軽い痛みのあとで、緩やかに傷が埋まっていくのを感じる――。
初めて放たれたときはそれは驚いたものだが、今となっては慣れたものだ。
彼の持つ弾丸には、確か他にも魔力を込められたものや、精神・身体の状態を回復に誘うものがあったように思う。

「すまないな。‥‥また負傷を深くしたときは、宜しく頼む」

返礼に対して、フリッツはかすかに片眉を歪めた。
‥大凡言いたいことは判ってはいる。
被弾率が既に語るに落ちているというか――

「‥もう少し味方を意識しながら戦ったらどうだ?」
「‥すまない」

身体の大きさがーだとか、軍では基本的に単騎戦闘で不慣れであったーとか言い分はまあ、ないではない。
けれど現状、魔力行使が相変わらずの攻撃一辺倒ということも追い風となって今の俺は殆どお荷物状態だ。
模擬戦とはいえ、敵に与えている被害量ではそれ相応を出せていても、真っ先に戦線離脱しそうになっているのでは世話がない。

精霊術による治癒が一通り終わったのを背中で確認してから、俺は改めて正面、最前線に目を凝らす。
間断なく敵を斬り付け、ときに牽制するミルザム殿と、死角を氷塊や氷陣によって庇う瑞希殿の姿がある。
‥連携の理想というものは、おそらくああいった形であるのだろう。
術者は前衛を務める者によって守られ、また翼蔽することで戦線を強固なものとする。

軍にいる頃から俺は、連携を見る機会には限りなく多く恵まれたけれど、その実連携に加えられることはほとんどなかった。
数少ない水竜種であったということもあるし、命令に沿いながらも気侭に戦っていればそれをカバーする相方が居てくれたからというのもある。
此処ではそれは通用しないのだから、そろそろ意識を改めなくてはいけないはずなのに。

まだまだ甘いものだ。

「そろそろ相手の動きも悪くなってきてるみたいだし、畳み掛けよう!」

瑞樹殿が声を張る。
――敵軍が我軍の攻撃を防げないよう図るにはその疲弊や緩み、弛緩する瞬間を機とすべきである。
基本的なことではあるが、重要な兵法の基礎だ。

‥せめて脚を引っ張らないくらいには、改めて大きくならなくてはな。

誰にも聞こえない咆哮をひとつ絞り上げて俺は、再び前に躍り出た。

お知らせ

登録状況
【クエスト】 継続登録
精霊術の習得
放出:狙撃 を習得!
スキルの鍛練
鍛練によって 放出 のLvが上昇! [7→8]
アイテムの購入
抽選に外れたため 必中 Lv1 を購入できなかった……
抽選に外れたため 飛行 Lv1 を購入できなかった……
霊玉原石 Lv1 を購入! [-200GP]
アイテムの送付
ミルザム [35]シールドブレイク Lv1 を送付!
アイテムの精製
霊玉原石 Lv1 を精製!
→ [+1] … 失敗 [2%]
猛毒耐性 Lv1 を獲得!
装備品の強化
強化によって 補助 のLvが上昇! [3→4] [-400SP]
攻撃 が上昇! [30→40]

メッセージ

フリッツ [118]
(ラインの言葉を聞いてフリッツは少し驚いたような顔をした)
フリッツ「あ、いや…有難い。しかし、負傷させたのはこちらも同じで。
 我を忘れて熱くなりすぎていたのは俺の方です」
フリッツ「この右目は己の非力さが招いた結果。むしろ、貴方の喉に付けた傷の治癒はどうかと気になっていた。
 上司に聞いても答えを得られなかったもので…本当に悪いことをした」

(フリッツはそこまで口に出して一旦息をついた)
フリッツ「本当は早く言えればよかった。全く情けない。
 今頃となったのも最初警戒してしまっていたのも含めて、申し訳ない。」
フリッツ「俺の方こそ、出来ることがあれば協力させて頂きたい。
 あの時は敵という形だったけれど、今後は味方として」
フリッツ「改めて、よろしくお願いします」

トレード

ミルザム [35]
鉄壁 Lv1 を受け取りました!
ミルザム「はい!こうかん!」

イベント(精霊コロシアム)

イベント名
対戦相手セリルアニアン
 [E-No.12] (試合結果)
アリサ
 [E-No.171] (試合結果)
パイロ
 [E-No.161] (試合結果)
エイプリル
 [E-No.166] (試合結果)
ドリス
 [E-No.147] (試合結果)

クエスト

クエスト名
パーティ名
メンバーミルザム
 [E-No.35]
瑞希
 [E-No.90]
フリッツ
 [E-No.118]
らいん
 [E-No.301]

プロフィール

クラス
種族
性別男性年齢118歳身長216cm体重???kg
そこそこルーツの旧い海竜種。

海草やおさかなを食んで暮らしていたらうっかり船に体当たりして沈めてしまい、討伐指定された少し間の抜けた親を持つ。
きょどって為されるが侭の親に代わって助命を請いながら大暴れした。

結果的に話が通じることを買われて海軍に従属するのを条件に討伐隊のトップに助命を受け入れられる。
人に近い姿が帯びられるようになったり、死に掛けたり。
潤沢な経験とともに紆余曲折を経て正式に入軍することとなり、説得役になったり前線を張ったり奮戦した。

数十年来、軍に勤め倒していたものの実子が入軍したのを機に退役。
実の親を養いがてらちょっとした宿を営んでいたが、
経営は実家の近辺で営み始めた(結構な辺境)こともあり、閑古鳥ですら鳴きを潜めるほどで。
食料確保には困らないものの、軍勤めだった頃と比べて退屈に過ぎて引っ越そうか割と真剣に悩んでいた。

今でも軍で懇意にしたひととは文通、または直接顔を合わせるなりでそれなりに関係性は維持しており、
そんな旧知から時折訓練を一通り済ませて増長気味になっている若手を被害者面して出迎え、
送り出してはその船を沈めてくいころす‥手前までやってから送り返す、ということをほぼ副業としてやっていた。
その途で受けた傷で声が出ない。
とはいっても、軍での訓練により自由に使役出来るようになった魔力で補助できているので疎通に不便はない。

小額ながらもそれで貰える手間賃というか。
お小遣いというか。
お情け賃というかが主収入になってしまっていた。

これはあんまりではないかと、一念発起。

副業で貰えるおかねと、副々業として魚を売ったり握ったりして引っ越すだけのお金をこつこつ貯め、めでたく都会に新しく家を建て直し引越した。
都会に転じてからしばらくは平穏かつ賑やかな生活を暫くしていたのだが、ふとあるとき"精霊協会"の話を耳に挟む。

冒険。

任務も義務も規律もない日常。
そんなフレーズに見事に魅了されてしまい、少し仕事が鈍ったところをこれまた見事に親に看破される。
はじめは誤魔化していたものの、親の目は欺けなかったらしく。
宿を夫婦と奥さんが手を取り合ってハッスルきりもりしはじめて。
"精霊協会"受験をみな揃ってプッシュしはじめて。

親には、これまで散々世話になってきたんだから、少しくらいお前の好きにやってくれないかと言われ。
妻には、私が大暴れしていいですよ、ってあの頃あなたに命じたときと同じ顔をしていると妙なことを言われ。

ちょっとくらい自分の時間を持ってもいいじゃないかと退路を遮断されつつ諭され――
その競争倍率などは小耳に挟んでいたし、根っからの武闘派の俺なんかじゃあとても受かるはずも無いよなあと思いつつも、半信半疑ではじめての"受験勉強"をはじめて――――



気が付いたら、受かってた。



<‥‥あれ?>



幾重の試験を勝ち抜いたという感覚は、今も薄い。
故にか未だ、協会員の一に加わったという自覚は薄いようだ。

アイコン一覧

12

ステータス

HPMP増加量スタミナ潜在PSPGP
1050112207002,200
増幅放出治癒結界強化操作具現中和精製
Lv0Lv8Lv0Lv0Lv0Lv0Lv0Lv0Lv0

精霊術

術No系統種別MPコスト対象
拡大
対抗
発動
術名
4放出魔力の槍----30--水竜式氷柱術
5放出魔力の刃30------××
6放出魔力の矢--30----×氷雨
37放出魔力の槌------30××かみくだく
51放出火炎30------
52放出水冷--30----
181放出狙撃10101010×

装備品

主力: 遠隔LvCP攻撃防御精度総SP
竜珠
形態変化や魔力行使の補助媒介。精霊武具の他に、恩師から貰った物と自前の物がある。
4240001000
スロット1アイテム精製の極意 Lv1
スロット2
スロット3
補助: 腕甲LvCP攻撃防御精度総SP
ふるびた包帯
古傷を被覆して隠すための包帯。主に喉用であるが、それが故に時々大変なことになる。
4240001000
スロット1
スロット2
スロット3
防具: 重鎧LvCP攻撃防御精度総SP
飛竜用の皮鞍
空を駆ける竜種用に誂えられた鞍。あらゆる天候、速度に対応しているらしい頑強な品。
212000300
スロット1土重耐性 Lv1
スロット2
スロット3
攻撃力命中力受け
防御力
受け
成功力
防御力回避力
主力145125252511090
補助0000

所持アイテム (4/25)

No種別装備アイテム名価値
1霊玉主1アイテム精製の極意 Lv1100
2霊玉防1土重耐性 Lv1 (防具)100
3霊玉猛毒耐性 Lv1 (防具)100
4霊玉鉄壁 Lv1 (防具)100
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