精霊伝説
トップページ冒険結果一覧 > E-No.146 (第3回:2012/9/29)

E-No.146

本名:イクスマキナ・パズィラヴール
通称:イクス

【過去の冒険結果】【メッセージ一覧】

一言メッセージ
ラウラ達との合流は果たせた。
伏目がちで、小柄な男の子がキリスという。最初、女の子かと思ったのだが違った。
「キリスちゃん」と呼んだところでムッと眉をしかめた彼は、小さな声で「違う」と言った。そのまま黙っているものだから、おれは彼の名前を間違ったのかと思った。

「何か間違えたかな。何て呼べば良いだろう?」
「……名前、じゃない。……女の子……では、ない……」

俯き、ぼそぼそと訂正されて、思わず後ずさった。見た目から察するに10歳前後の女児かと。
伏目がちになっていたのが原因で、長い睫毛がいやに印象の中で強調されていた。長い睫毛イコール女の子。そう思い込んでいたのだ。他にも、絹糸のような細くて綺麗な髪の毛や、中性的な格好から、そのように判断した。
地面を見つめる彼。「ごめん」と謝ることしか、おれにはできなかった。

それにしても、彼の音は妙だ。10歳にしては成熟している。
ヘッドフォンをしていても、集音機に肉声が入らない限りは、世界の音は歯車に支配されていた。だから、御互い黙ってしまうと、相手の音がどうしても耳に入るのだ。
キリスの音は、ハッキリ言ってしまうと――変だ。他人の事を盗み見るような事をしているようで後ろめたい気持ちになるが、気がついてしまった以上、気にはなる。
妙。違和感。表面と内面がどうにも食い違う。それに、彼の音色、これはどこかで聞いた事がある。
遠い昔、小さな魔女と旅をした時、彼女がある町である子どもを見て指摘した――あれは何だったか。
キリスは何か引っ掛かる。あれは唯の魔術師ではなかろう。

おっかさん――本名を、マーサ・オーヤマというらしい――は、見た瞬間になぜか「なるほど」と理解した。おれが何を理解したのかは不明だ。
逞しい腕が拳を作った時、「これは普通じゃない」と察知した。精神的にも肉体的にも強い女性というのは、彼女のような事を言うのだろう。
握手をしたら、皮膚が硬かった。おれの手は決して柔らかいわけはないのだが、何だか石にスポンジを挟んだような気分だった。スポンジはもちろんおれだ。
雪のようなキリス、毒花というか可憐さと邪悪さを持ったラウラ。マーサは大地のような人だ。この二人を抱えるだけの包容力が見て取れる。おっかさんという呼び名も――ああ、おれはこれに理解をしたのか。
とはいえ、無尽蔵に優しいという気はせず。骨太な彼女はどこか怖い。努めて、怒らせないようにはしたい。





戦闘が終わって一息ついていたら、鎌を磨いていたラウラがこちらを見た。

「スマキさん、ちょっとよろしいかしら」

よろしくない。
つつ、とラウラが膝を寄せた。身を引きそうになったが我慢する。ラウラはサッと周囲を見ると、ちょいちょいと手招きをしてきた。

「少し、こちらへ」

何だ、何を言われるのだ。呼び出しをする程の何かをしただろうか、おれは。
変に冷や汗が流れた。ラウラは、精霊兵研究所の裏庭へと誘った。
裏庭というと秘め事の定番である。嫌な予感がした。プラス方向に考えれば裏庭の定番は告白であるが、そんなはずはない。
そっと左のヘッドフォンをずらすと、鼓膜に歯車の音が飛び込んできた。ラウラの音は平素と変わらない。
例えばこれが前述のものであれば、歯車の音は乱れているはずだ。それ以前に、そのような展開が有り得るとは到底思えない。
とすると、考えられるのはマイナス方向である。マイナス方向は、主に暴力方面だ。他人に見られると都合の悪い事。そういった場合、歯車の音にあまり乱れはない。本人が動揺していないからだ。

「スマキさん」

ラウラが振り返る。何故か、右手には先程磨いていた鎌。おい何故持ってきた。
戦闘に発展した場合、おれは適度に応戦するつもりだが――。

「スマキさん、何を御考えになっていらっしゃるの?」
「そりゃあこっちの台詞じゃ。人目のつかぬ所に、何故、おれを」
「ふふ、忠告といえば裏庭じゃないですか。定番ですよ。スマキさん、言いたい事があるなら、ハッキリと仰って下さいね、うふふふふ」
「言いたい、事」

ラウラに言いたい事? 思いつくのは、このような行為をやめろという事くらい。
そもそも、言いたい事を作らせるなよ。

「ずっと、緊張した面持ちでいらっしゃるから」
「主にあんたのせいだ」
「ですから、言いたい事はハッキリと。でないと、戦闘中に背後を気にしなければならないハメになりますよ」
「なんじゃ、おれはあんたに殺されでもするのか?」
「そんな生ぬる――いえ、そのような事はしませんわ。面白くありませんもの。そう、ですね――」

ラウラがおれを見る。面白くない話だが、ラウラの方がおれより若干背が高い。
少しだけ、おれは彼女を見上げる格好になる。目を合わせて、彼女の発言を待った。発言次第によれば、おれは――

「次はカマで掘って差し上げますよ」
「えっ、なんだって?!」
「うふふふふふ、それでは御機嫌よう」

虚を突かれて、おれは棒立ちになっていた。その脇をラウラがすり抜けていく。
驚きのあまり声も出なかった。何をするって?彼女は!
ふつう、仲間というのは“背を預ける”とか形容するが、無理だ、背を預けたら最期だ。
なんというところに来てしまったのかと、おれは後悔した。

お知らせ

登録状況
【クエスト】継続登録、メッセージ登録、戦闘設定登録、プロフィール登録
精霊術の習得
結界:保護結界 を習得!
スキルの鍛練
鍛練によって 結界 のLvが上昇! [3→4]
装備品の強化
同調によって 主力 のLvが上昇! [1→2]
攻撃 が上昇! [5→10]
防御 が上昇! [5→10]
同調によって 補助 のLvが上昇! [1→2]
防御 が上昇! [5→10]
精度 が上昇! [5→10]
同調によって 防具 のLvが上昇! [1→2]
防御 が上昇! [10→20]
メッセージ送信
サーシャ [11]1件 のメッセージを送信!
ネロ [176]1件 のメッセージを送信!
エメ [248]1件 のメッセージを送信!
右水 [735]1件 のメッセージを送信!

メッセージ

ヘルゲ [115]
「……。両の耳から糸をぶら下げているそちらには、敵わないと思うんだが。」
「あ、ああ。ううーん……。(変な奴に捕まったなあと言わんばかりの面持ち。)
そちらは魔術師か何かなのか?その分野には、とんと弱くてな。右から左へ筒抜けだ。」
「だから、その言葉の意味は測りかねる。
……ただ、貴方は随分と、その、失礼。……おかしな御人だ。
私程度の若者子供はありふれているだろう。」
「何がよろしくなのか知らんが、まあ。よろしくされておくよ。
ええと?イクスマキナ、

パジッ 」
「……パズィラヴール。
ヘルゲ・ベルケだ。貴方に嘘はつけないとみたのでな。
本当なら、適当に名乗ってもいいところなんだが。」
「ん。いや、生まれてこのかたツルハシを握ったことはない。
それに、掘ることと埋めることは同じことだ。そうだろう?」
「本職はなあ、ないのさ。旅人という名の無職だ。
職のあるような輩が冒険者なんて、そうないと思うがね。」
「ふふん。そちらは当然あるんだろう?本職が。」
キリス [223]
「……イクス、マキナ?」
(訝しげに、イクスマキナの頭からつま先まで一通り眺め)
「……キリス。…キリス・リーノイスだ。」
「…音色、だの、なんだの、訳がわからないが」
「…子どもでは、ない、から、子どもあつかい、するな。」
「……今、言えるのは、これだけだ。…ひとに、素性を、明かせと、言いながら、自らを、明かさない奴に、話すことはない。」
ラウラ [288]
「あら、か弱い乙女を身を呈して守って下さらないのですか。がっかりですわ」
「でもスマキさんの結界術には期待していますの。本当ですわよ」
「どのみち私は後列におりますし、実際上、スマキさんは壁ですけれどね。ふふふ」
花梨 [290]
    ――どこかに、話のできる人はいないか――と、キョロキョロと辺りを見回す。
    ふと――そんな俯きがちな花梨の目に、
    元の世界では見慣れたものをアタマにつけている少年を見つけた。
花梨
「あ……あれって、ヘッドフォン…?」

服装もよく見ると、花梨の世界――日本のものによく似ている。
花梨
「……も、もしかして…日本人…?」

こんな、ゲームや物語の様な世界に放り出された花梨にとって…
もしも同じ世界の出身であるのなら――。

それほどに心強いことは無かった。
たまらず駆け出して、声をかける――。
花梨
「あっ……あの、すっすみませんっ…!」

やや控えめに、後ろから声をかけて――ふと。
花梨
「あ……へ、ヘッドフォンしてるから…聞こえない…かな…」
花梨
「あ……
あのっ!す……すみませぇぇんっ!!

思わず近くで、大声で、声をかけてみた。
おっかさん [349]
あら、しっかりした子ね。改めて、私はマーサ・オーヤマよ、よろしくね。
ラウラちゃん、あんなだから友達とか少ないと思うのよ。
そういうところも放っておけなくてついてきたってわけ。
仲良くしてあげてね、簀巻きな伊良部さん。

クエスト

クエスト名
パーティ名
メンバーイクス
 [E-No.146]
キリス
 [E-No.223]
ラウラ
 [E-No.288]
おっかさん
 [E-No.349]

プロフィール

クラス
種族
性別男性年齢???歳身長158cm体重???kg
世界を歯車としてしか視ることができない男。

通常の視覚情報は人間と大差無いが、一定の動作で視界に映る世界が歯車に変貌する。
物音や声といったもの、耳に入る全ての音は、常に歯車の音にしか聴こえない。
コートのポケットに集音変換機をしのばせており、耳につけたヘッドフォンを通して、人の声を認識している。歯車の音色でも言語は理解できるが、本人は肉声を好む。
しかし、傍目には失礼に見えるのがネックである。

様々な通称を持つ。
彼の周囲にある歯車は、いつもどこからともなく奇妙に顕現される。
また、これらを魔法陣に見立てた魔術を扱う。歯車に文字が奔り、図が描かれた時、それは発動する。
物質を歯車に分解することも可能だが、生物ではないものに限るようである。
この事から、「歯車術士」と呼ばれる事が多々ある。


出自不明。強いて言えば、服装は日本という国のものである。
本名不明。イクスマキナという名は旅の途中で貰ったもの。
容姿だけで言えば20前半といったところだが、年齢すらも分からない。
様々な土地を旅する、道楽主義者。世界を見て歩くことが好きである。
物事を考え込む癖はあるものの、最終的には楽観的に落ち着く。
ややジジくさいような口調を好む。


素敵なイラスト・アイコンは爛爛さんより、
装備の歯車アイコン・14番アイコンは鴉瓜さんより頂きました。
この場をお借りして、感謝。

アイコン一覧

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ステータス

HP火MP水MP風MP土MPMP増加量スタミナ素質PGP
1000000010200200
増幅放出治癒結界強化操作具現中和精製
0005.0300000

精霊術

術No系統種別MPコスト対象
拡大
対抗
発動
術名
11結界障壁結界------40
12結界反射結界40------
39結界保護結界----40--

装備品

主力:片手(武器)LvCP攻撃防御精度
アカガネの斜歯車
――カチ、カチ、カチ―― ――キリ、キリ、キリ――
2110100
スロット1
スロット2
スロット3
補助:盾(防具)LvCP攻撃防御精度
セイギンの平歯車
――カチ、カチ、カチ―― ――キリ、キリ、キリ――
2101010
スロット1
スロット2
スロット3
防具:中装(防具)LvCP攻撃防御精度
藍色ダッフルコート
「防寒性はそれなり。あと、ポケットがついてるのが良い」
210200
スロット1
スロット2
スロット3
攻撃力命中力受け
防御力
受け
成功力
防御力回避力
主力1101055252118105
補助00110110

所持アイテム (0/25)

No種別装備アイテム名価値
所持アイテムはありません
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