精霊伝説
トップページ冒険結果一覧 > E-No.1020 (第3回:2012/9/29)

E-No.1020

本名:ジョゾン・デュルゴー
通称:ジョー

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一言メッセージ
(E-No.1007リーゼ→ E-No.1027クルスス→ E-No.1025ツィオル からの顛末)


陽の暮れなずむ街の中、未だ多くの人が行き交う往来にあって
背に大鎌を背負った黒づくめの男――ジョゾン・デュルゴーは、
本人曰く『ただの野暮用』で一件の酒場を目指し、足早に歩を進めていた。

…酒場という所は時に、冒険者が酒を飲み交わし情報交換をする為だけの場ではなく、
様々な『よろしくない』用途に使われる、何かと都合の良い場でもある。
それは例えば違法賭博や非合法な物品の売買といったことから、
ギルドにはとても通せないような、法律に抵触する仕事の斡旋…等々。
つまり実質上の無法地帯であるのだが、其処で交わされるやり取りはしばしば
国の要職に就くような高位の人物らの益にもなっているために、実際のところは黙認されている状態だった。
そのような場所に用があるというのは、まあ……つまり、そういう事である。

ところが今日はそんな『少々』物騒だといえる場所で、
彼は実に珍しく、そして恐ろしく場違いなものに出くわした。



「はぁ…これからどうしましょう…」
「だなあ。この三人で旅するにはちょっと心細いっつーか、なんつーか」
「もっと仲間がいたらいいよね」
「でも俺とリーゼは酒場には入れなかったし…」

――酒場の入口へと続く階段、そこに座り込む四つの影。
それらはそれぞれに幼女、犬、シマウマ男、そして半透明の少年という何ともおかしな組み合わせで
一様に酒場に出入りするような類の人間には程遠い、どこかほのぼのとした雰囲気を醸している。

…何だ、あれは。

ジョゾンは思わず立ち止まり、その奇妙な集団を凝視する。
その間にも彼らはぽつぽつと何らかの言葉を交わしては、その都度揃って「はあ」と溜息を吐いており、
遠目に見ても何事かについて思い悩んでいる事はよく解った。
が、とりあえず、

(すげェ邪魔だな…)

これでは店内に入れない。
とはいえずっとここで突っ立ったまま、彼らがいずこかへと去るまで待つのも実に馬鹿馬鹿しいことだと言えた。

なので、

「――じゃあさー、もういっそ俺が扉を突き破って強行突破をかけるしか…」
「え!?で、でもそれはさすがに…」
「おにいちゃん、ぼくもそれはどうかと…」
「や、やっぱりそうおも ……」


ぎゅむ。


「んぐふゥっ!!」
「おう、悪ィなガキ共。ちっとばかし邪魔するぜ」


ジョゾンは階段の真ん中に陣取っていたシマウマの顔を、思い切り靴裏で踏みつけた。


「〜〜〜!?!?!?」
「な、な、な!?」
「……!?」

バタバタともがくシマウマ、口をぱくぱくさせる少女、呆然としている少年。
犬すら少し驚いたように、金色の瞳を見開いている。
が、そんな事は関係ない。
ぐぐぐ…と更に足に体重をかけ、遂にはシマウマを仰向けの体制に転がすことに成功すると、
ジョゾンはまるでカーペットの上を歩くかの如く、至極自然な動作でその上を歩いて通過した。

「――じゃァな。子供は早くお家に帰ってベッドの中でオネンネしてな」

そう言って店内に足を踏み入れ――ようとしたのだが、
そこでグッ、と何かに動きを止められた。

「…ぁ?」

見れば顔面に見事な足跡を付けたシマウマが、物凄い形相でこちらを睨みつけながら
黒い手(前足?)でジョゾンの足首を掴んでいた。

「『あ?』じゃねェよてめえ!このオッサン!!人の事踏んどいて何だその態度!!」
「人じゃなくてシマウマだろうが」
「シマウマだったら踏んでもいいっつーのかよ!つーか俺はシマウマじゃねえ!亜人だ!」
「ンな事ァどうでもいい」
「よくねえよ!!」

ワアワアと喚き散らすシマウマは恐ろしく声がでかい。つまり、うるさい。
次第に周囲には野次馬までもが集い始めて、
『ちょっとよろしくない用事』のあったジョゾンは舌打ちをしたい衝動に駆られた。

「大体なあ!いやそりゃ俺達だって邪魔なとこに座ってたのは悪かったかもしれないけどよ!」
「あァ、その通りだな。テメェが悪い」
「あ、やっぱそうか?そうかーごめんな……って、ちっげえええええ!!」


「……なァ、もう通してもらってもいいかい」

自分で盛大にボケたくせに、遂には蹄を鳴らして地団駄まで踏み始めたおとぼけシマウマでは埓があかない。
そう判断したジョゾンは、相変わらずぽかんとしている少女の方にそう声をかけた。

「ちと野暮用があってな。急いでンだよ」
「え、あ、でも クルススさんのことは……あっ、そうだ!」

少女ははっと気付いたような顔をして、はしっ、とジョゾンのコートの袖を掴んだ。

「?」
「い、いいですよ。その代わり、私の頼みをひとつ聞いてくれませんか?」
「……はァ?」
「えっ、いやリーゼ。よくねえから。それ、俺がよくねえから」

シマウマのツッコミは無視し、リーゼと呼ばれた少女は真剣な眼差しを向ける。

「あなたは冒険者ですよね?」
「…いンや、俺ァ傭兵だが」
「傭兵ってことは、お金をもらったらどんなお仕事でもするんですよね?」
「まァ、大方はそうだな」

一体何が言いたいンだ、この嬢ちゃんは。
質問の意図が判らず、思わず隻眼を眇めるジョゾンに、少女は更に身を乗り出して

「わかりました!じゃあ、私に雇われてください!」

とシマウマにも負けない大きな声でこう言った。


……
………はい?

「お、おねえちゃん…?」
「え!? ちょ、待て!!待とうぜリーゼ!こういうときは深呼吸しよう!な!?」
「冷静になれ、リーゼ」
「待てません!もう私、待てません!酒場にも入れなくてどうしたらいいのかわからないし…」

そこまで言ってリーゼは急に、しょぼんとした顔で肩を落とした。
(どさくさに紛れて犬が喋ったように思ったが、とりあえずジョゾンはリーゼの方を見た)

「…私、もう帰れないんです。だから冒険者になって、旅を続けていくしかないんです。
でも私とジルさんだけじゃどうにもならなくて、だから仲間になってくれる人が必要なんです」

大きな茶色の目が揺らぐ。
けれどその奥底には、強い意思の光が垣間見えた。

「お願いします、今はまだお金も全然ないけど、でも、きっとお支払いします。約束します。
だから、私の仲間になってください」
「いやいやいや!俺は反対だぞ!絶対反対!いきなりヒトの顔踏んでくるような奴だぜ!?」
「え?おにいちゃんはヒトじゃなくてシマウマでしょ?」
「お前はどっちの味方なんだよツィオル!?あとシマウマじゃねえ!」

再びぎゃあぎゃあと騒ぎ始めたシマウマや少年の声には耳もくれず、
リーゼはただひたすらにこちらをじっと見つめるばかりだ。
おっとりしていそうに見えて、実は相当に頑固なところがあるのだろうか。
こちらがウンと言うまでは、梃子でも動きそうにない。

――全く、厄介なモンに出くわしちまったな…。

ガリガリと頭を掻いて、大きな溜息を一つ吐くと
ジョゾンは自分より頭二つ近く低い位置にある少女の顔を見下ろした。

「……俺ァ高いぜ?嬢ちゃん」
「頑張ります。きっと立派な冒険者になって、お金、いっぱい稼ぎます」
「出世払いってェことかい?それなら利子も相当なモンになるな」
「努力します。いざとなったらクルススさんの角を売ります」
「え!?俺!?」

ガーン、というような音が聞こえてきそうな顔でシマウマが固まり、
横でふわふわと浮いている少年は、こちらの成り行きを心配そうに伺って、
犬はただ静かに黙って、少女の様子を見守っている。

気付けばジョゾンはくつくつと、喉を鳴らして笑っていた。

「ふん、面白ェ……いいぜ、アンタが気に入った。雇われてやるよ」
「!本当ですか!?」
「あァ。丁度前の依頼も済んで、今はフリーだ」

にやりと片頬を上げて歪な笑いを浮かべると、がちゃりと音を立てて背中の鎌を背負い直す。

「用はすぐに済む。それまで此処で待ってな。 …但し、人の邪魔にならねェようにな」
「…っ、はい!」
「よかったね、おねえちゃん!」
「いや、俺は認めねーぞ!ぜっったいに認めねーからな!!」


ああ、久々に退屈しないで済みそうだ。頬が緩むのが止まらない。
――けれど、これはほんの気まぐれ。
長い、長く途方もない、果てしなく続く時間の中の、ほんの一瞬の気まぐれだ。

時が経てば風化して、きっと形すら残らない、瑣末な時間でしかない。

お知らせ

登録状況
キャラクターを作成
【クエスト】継続登録、プロフィール登録、サブプロフィール登録、セリフ登録、装備設定登録、サブクエスト登録
【イベント】武術会【秩序杯】
スキルの初期化、装備品の初期化
スキルの鍛練
鍛練によって 増幅 のLvが上昇! [1→3]
パーティの編成
リーゼ [1007] からパーティに誘われたが断った……

クエスト

クエスト名
パーティ名
メンバージョー
 [E-No.1020]

プロフィール

クラス
種族
性別男性年齢???歳身長195cm体重93kg
【Jozon Dulgau】

傭兵を生業とし、世界を放浪する隻眼の男。
黒衣を纏い、背には大鎌を携える。

その正体は不死(しなず)の亡者、ナッハツェラー。
流行病に侵されて一度死亡したものの、
墓の中で蘇り、再び地上に這い出してきた。
以後、数百年に渡り、穢土を彷徨う不死者となる。

性格は皮肉屋、怠惰。
本来の肉体は醜く腐り落ちているが、
錬金術によって仮初の身を得ている。

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一人称:俺
二人称:坊主、嬢ちゃん、アンタ 等
人を名前で呼ぶことはほぼ無い。

古語訛りが強く、特に「ン」の発音は鼻にかかって独特。
(フランス語の鼻母音のイメージ)

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諸々準備中・手探り中につきご容赦

サブプロフィール

【ヌリ Nulli】

少女の姿を留めた幽鬼。
風に吹かれる塵の様に、ただ流され、彷徨うだけのはかないもの。
現在はジョゾンに保護され、紅玉の指輪にその魂を宿している。

夜の訪れと共に現れ、朝日が昇れば溶けるように消える。
姿は朧げかつ不確かであり、淡く発光して、動く都度燐光を発する。
白い髪に白い肌、白い服を纏い、目は硝子玉のような青灰色を呈す。
声はとても小さく、耳を澄ましてようやっと聞こえる程でしかない。

夜空の星を見上げるのが好き。
殊、「北の空にいつもある星」(この世界の北極星にあたるもの)に
強い憧れを抱いており、その星を「ルキオ」と呼んで、彼に恋している。

---

一人称:わたし
二人称:名前呼び捨て、もしくはあなた
    名前が判らない相手に対しては「(外見特徴)+だれかさん」
    (例:背高のだれかさん、黒い服のだれかさん)

ぽつぽつと拙い喋り方をする。

ステータス

HP火MP水MP風MP土MPMP増加量スタミナ素質PGP
10000000102000
増幅放出治癒結界強化操作具現中和精製
300000000

精霊術

術No系統種別MPコスト対象
拡大
対抗
発動
術名
1増幅強打40------××

装備品

主力:片手(武器)LvCP攻撃防御精度
黒の大鎌
刀身の黒い巨大な鎌
00000
スロット1
スロット2
スロット3
補助:盾(防具)LvCP攻撃防御精度
黒革のコート
着古してボロボロになった黒革のロングコート
00000
スロット1
スロット2
スロット3
防具:軽装(防具)LvCP攻撃防御精度
紅玉の指環
幽鬼の少女が宿る指環
00000
スロット1
スロット2
スロット3
攻撃力命中力受け
防御力
受け
成功力
防御力回避力
主力100100505090110
補助00100100

所持アイテム (0/25)

No種別装備アイテム名価値
所持アイテムはありません
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