精霊伝説
トップページ冒険結果一覧 > E-No.841 (第3回:2012/9/29)

E-No.841

本名:ローザ・リヒトグランツ
通称:ローザ

【過去の冒険結果】【メッセージ一覧】

一言メッセージ



「……私は、自分が特別なんて……余り、思った事は無いから」


 その日の朝。
 用意された宿の一室にて、身支度を調えたローザが呟く。


「だから、誰よりも強くなるとか、そういうのはムリだと思うんだ」


 その声に、答えはない――と、見受けられる。

 ――だが、世界は元素精霊に満ちており。
 何時如何なる時でも、大気中には数万単位で個を持たぬ精霊が漂い、彼らにしか解せぬ言語にてコミュニケーションを図っている。


「けどほら……ここ、これ……見て?」


 そう、ローザが虚空に目をやりながら、本を開く。
 傍目には、独り言を呟きながら本を開いているとしか見られぬ行為。

 彼女が話しかけているのは、その元素精霊達全てであり。
 対象は個人ではなく、彼女の言葉を解し、彼女を気にかけるその内の幾人かの精霊達。


「火の属性霊を駆使する人……凄くいっぱい。Sランクだけで3人も居るし、Aランクはもっと。
そのうえ、一人は神様だって……これはムリ」


 ローザは一つ一つ、記された名を指しながら、溜息。
 古ぼけた羊皮紙に黒のインクで記された名、その横には各々の精霊力(※戦闘時に干渉、或いは隷属させる事が可能な精霊の数、この場合は純粋な威力と比例する)が記載されており、概ね数千万から億近くとされている。


「風と、雷。こっちのSランクは一つ国を救ってるし、運命が味方してる……って、感じ?
生まれが平凡でも、育ちが凄いともう、勝てないよね。選ばれし者って感じで……ムリ」


 S、と刻まれた表の下に記された唯一人の名。
 四億二千。属性こそ違うが、火に記されていたそれからすれば、単純に倍以上の能力だと言えるのだろう。


「水ね、これが一番ムリ。同じSランクでもさっきの二つの比じゃない。
瞬間隷属霊の数が十八億二千万。インフレ? こんなの、絶対越えられない……そもそも私、皆の声聞こえるから隷属とか、ちょっと……」


 ローザの言う通り、インフレに他ならない数値の上昇。
 加え、赤のインクで『隷属』と記されている事から、何かしら率の違う術を用いて、精霊を行使しているのであろう。

 それら、ローザが言う所の『特別』を指で指した後、彼女は口元に笑みを浮かべてから……ほぼ羊皮紙そのままの、白紙のページを指して見せる。


「でも、土はほら? 真っ白……これまでに土属性で強くなった人って、居ないみたい。
だから全部の属性を使える人、膨魔の透翼とか……そういうのだけ意識すれば、これなら、なれそう?」


 そう、首を傾げて見せるも、それに答える者は無い。
 ただ、ローザは……彼女の見ている世界では、幾人かの精霊が言葉で、また、幾人の精霊が身振り手振りで、彼女に答えているのだろう。


「うん。私が特別になるなんてムリでも……特別人が居ない項目に、紛れ込むくらいなら……出来そうな気、するし」


 後ろ向きなのか、前向きなのか、イマイチ判断のつかない消極的な目標。


「だから、これからしばらく此処で、この世界で、精霊の力とかそういうの、磨こうと思ってるんだ」


 それを受け、精霊達がどのような反応を示したか――常人にそれを推し量る術は何処にもない。


「頑張ろうね、ノーム。ノームは何だかんだで、ずっと私に着いてきてくれてるし……多分、成長できる精霊さんだと思うから、ね」



 これは、精霊の言葉を解し、精霊を視認する事が可能が、極限られた――ただし、この世界に於いては相応に多そうな――精霊術師達による、酷く曖昧な目的を果たす為の物語。



「……詩が、聞こえる」


 ふと、ローザが顔をあげ、空を見上げる。
 その日は、透き通るような青空が覗く晴天で、勿論、常人の耳に歌など届くわけがない。



「うん。素敵な詩……君達は皆、こんなに素晴らしい声を持っているのに、誰も……聞いてくれないもんね」



 それは、時空を越えて響いた福音。
 喜びと願いを込めて紡がれた、彼女の歌声。

 ローザにとっては慣れ親しんだ、彼女の世界に於いては『特別』……いや。



「これ、もう一つの夢……私は、もっとノームや、皆の声を……色んな人に、聞いて欲しいんだ」



 もし、世に知られる事があれば『異端』と呼ばれたであろう。
 歌唱系能力の第二位と称される、精霊達の子守唄。



 時空標準時00.03.17

 奇しくもその日は、魔界第一階層『嘆きの川<<コキュートス>>』に於いて、熊頭が『贋物足る偽りの孤島<<フォルス・フォールスアイランド>>』と変質させた上、自らの命と引き替えに想像の二対六翼<<イメージングウイング・セラフ>>『始まりにして終わりたる夕焼け<<ビギニング・ジ・エンドオブ・フォール>>』を展開する事で時空の揺らぎと化していた決戦場にて、小川直哉が夢焉による『精霊の福音<<せいれいのゴスペル>>』を展開し、彼女の願いと彼の奥義を以て、原典たる甘露<<アムリタ・オリジン>>を斬り裂く事で熊頭の万感を果たしたのと同日だったと言う。

お知らせ

登録状況
【クエスト】継続登録、戦闘設定登録、プロフィール登録
精霊術の習得
具現:土の行使 を習得!
スキルの鍛練
鍛練によって 具現 のLvが上昇! [3→4]
装備品の強化
同調によって 主力 のLvが上昇! [1→2]
攻撃 が上昇! [10→20]
同調によって 補助 のLvが上昇! [1→2]
防御 が上昇! [10→20]
同調によって 防具 のLvが上昇! [1→2]
精度 が上昇! [10→20]
パーティの編成
セリナ [1001] をパーティに誘った!

クエスト

クエスト名
パーティ名
メンバーローザ
 [E-No.841]
セリナ
 [E-No.1001]

プロフィール

クラス
種族
性別女性年齢17歳身長154cm体重???kg
常に遠くを見つめており、どこかぼんやりとした印象を抱かせる少女。動きは鈍いが判断力はそこそこ、腕力より魔力を駆使しての戦闘を好む典型的な魔術師タイプ。

旅立ちの直後、偶然拾った一冊の本。そこに記されていた『属精霊を極めし者』の内容に共感を覚えた事から、精霊とのより深い共存と、彼らの行使についてを追い求めていく事となる。

脳に先天性の異常を持ち、『回線』を一つ多く持つ。
その結果として精霊言語をそれと自覚せず理解する事が可能であり、大気中の精霊が発する言葉と人間の言葉の区別が付かない。

それ故、幼少の頃他者とのコミュニケーションに不都合をきたし、それが結果として今日の人格形成にまで影響を残している。具体的には喜怒哀楽の感情が希薄で、率先して人の会話に混ざろうとする事が無い。


ローザ本人は精霊との会話能力について『精心共有<<シンクロ・ハート>>』と称しているが、これは別に厨二病なのではなく、故郷での精霊と会話する、という行為につけられていた通称がローザ的に余り言いたくない名称だった故の名付け。ちなみに精霊と交わると書いて精交だったとかなんとか。



元素精霊が放つ極技とも呼べる『精霊の福音<<せいれいのゴスペル>>』を自分意思で発動させる事が可能な現状唯一人の人類。

アイコン一覧

1

サブプロフィール

・ノーム
ローザが元居た世界から行動を共にしている土の精霊。
個体として意思を持つ程、ある程度上位のの元素精霊らしいが、名を持っていなかった為、安直極まりない名称はローザの命名。

意図的か無自覚かは不明だが、普段は姿を見る事はできず、『召喚』のアクションを挟んでようやく視認する事が可能となる。

また、その言葉も精霊言語故、ローザにしかわからないって設定だったんだけど、この世界観だと精霊と話せる人っていっぱい居そうだよね。


でもまあ待って、話し合おう?
そのね、喋らせること想定しないで設定作ったんだ、分かるだろ?


うん、ローザにしか声聞こえないって設定だとほら、その辺楽なんだ。


だからその、うん、そういう方向でお願いできませんか?
いやホント、見逃してくださいお願いします。

ステータス

HP火MP水MP風MP土MPMP増加量スタミナ素質PGP
1000000010200200
増幅放出治癒結界強化操作具現中和精製
0000005.0300

精霊術

術No系統種別MPコスト対象
拡大
対抗
発動
術名
22具現精霊召喚10101010××
43具現攻撃精霊召喚40------××
1398具現土の行使------40

装備品

主力:両手(武器)LvCP攻撃防御精度
樫の木の杖
非力さを補う為先端に精霊力の噴出口がついている
212000
スロット1
スロット2
スロット3
補助:補具(防具)LvCP攻撃防御精度
形見のマント
祖母から譲られたマント、お気に入り
210200
スロット1
スロット2
スロット3
防具:軽装(防具)LvCP攻撃防御精度
精霊糸の軽装具
精霊糸で紡がれた布の服。気休め程度の防御力
210020
スロット1
スロット2
スロット3
攻撃力命中力受け
防御力
受け
成功力
防御力回避力
主力139105505297126
補助0000

所持アイテム (0/25)

No種別装備アイテム名価値
所持アイテムはありません
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