精霊伝説
トップページ冒険結果一覧 > E-No.48 (第3回:2012/9/29)

E-No.48

本名:ロジェ・カートリッジ
通称:ロジェ

【過去の冒険結果】【メッセージ一覧】

一言メッセージ

「………」

 精霊協会の冒険者になって、旦那と会って初めての戦闘。
 それほど苦戦させられることなく片付けられたという印象ではあったが、どうにこうにも、引っ掛かるというか。

「……これ、使いづれぇ」

 ロジェの精霊武具は蒼い霊玉の嵌め込まれた剣である。
 精霊力を通しやすいように作られたそれは、その精霊力がなければ紙すら切れないナマクラで、ロジェの精霊力を受けて初めて切れ味を発揮する。
 精霊協会に来るまではこの剣を用いた剣技と、生来得意としていたエネルギーを繰る精霊術の双方を併せて戦ってきたものだったが、その剣が精霊石を与えられ精霊武具となった今は少しばかり事情が違う。
 ひとまずは折角だから、と唇と指先で紡ぐ呪言を、空に放つのではなく剣を通して放ってみたのだ。

 段違いの威力であった。
 分かりやすく精霊武具という代物の圧倒的な力を体感させられたものである。
 もともと一部の方面に限るとはいえ精霊術には精通しているつもりで、その制御など容易いものだと思っていたのだが、精霊武具によってこうも威力を増大させられるものなのか。
 はっきり言って自分一人で紡いだときとは比べ物にならない結果であった。全く精霊武具とは本当に頼もしいものである。

 しかし威力が増幅されるだけならばロジェにとっては歓迎すること頻りなのだが、それだけでは済まない事情があった。
 剣に呪言を刻むまではよいのだが、それを術式として発動させる際に不都合が生じるのである。
 なんというか、引き込まれる、とでも言えばいいのか。
 それ自体強力な霊玉の爆発的な増幅力に自らの精霊力を乱され、制御を失いかけてしまうのである。
 結果として今のロジェでは繊細な術など放つことはできないし、得意であった筈の至近距離での高火力術式も発動できない。精霊武具を経由した暁には指先を叩き折られんほどの精霊力の奔流が予測されるその術式を、生半可に発動させようものなら暴発は免れない。
 腕とか余裕で吹っ飛ばされそうだよなー、と冷静に考えるが、流石にそれはごめんである。

 しかし自分のご自慢だったはずの高火力術式ですら、精霊武具を通して放つ拙い精霊術に破壊力で敵わないのだから嫌になってしまう。
 井の中の蛙大海を知らずという言葉を痛感させられたというか、どういうつもりで精霊武具もなしに冒険者の手伝いが出来るなどと大口を叩いていたのかと思うと凹まされるというか。
 呆れたようなあの人の顔が浮かぶ。
 お前にはまだまだ無理だと笑われたのはなるほど間違いではなかったようである。

 それでも足の付かない場所を探した中で、あなたと共に歩みたかったのです。

 そこでふと思い当たる。
 既に精霊術に慣れ親しんできた自分とは違い、同行者の方は戦慣れしていない様子であった。
 自分とは違う系統の精霊術使いとはいえ、武具を与えられて勝手が違うのは同じではなかろうか。
 そう思って戯れに精霊力を繰りながら彼に問いかけてみたのだが。

「使いこなせていないということだな。慣れることだ。私も引き金を引く度、お前に当たりそうに思えて困る」

 と、至極あっさりとした――何だって。

「……ってえっ、こわっ!? 気をつけてよ旦那!?」
「あれだけ撃って一度も当てなかったのだから大丈夫だろう。しかし、これの扱いもなかなか大変だ。一番使いやすいと渡されたのだがな」
「どんだけ慣れてないの……」

 全く無謀にも程がある。
 精霊協会の門を叩くその時までは戦闘素人だった冒険者は少なくはないのだろうが、それにしても考えがなさすぎるというか。
 少なくとも荒事が必須なのは用意に予測できように。

「そんなに不慣れなのに、なんでまだ精霊協会なんか入ろうと思ったのさ」
「真っ当な人間に紛れて暮らすことに疲れたというところだ」
「あそこが真っ当じゃない人間の溜まり場みたいな……まあそうか。しかしそれだけの動機にしちゃ無謀っつーか……案外向こう見ずなんだな、旦那」

 かつて暮らしていた地とは別の意味で真っ当ではない。
 あそこはあそこで倫理観だのなんだのの欠如した地だったけれど、精霊協会は――なんというか、奇人が多いというか。一般常識の通じない、そういった次元にいる類のひとが多いような気がした。
 自分自身しっかりとした一般常識を持ち合わせていると胸を張ることはできないけれど、それでもまだなんというか、まともな方だと思う。
 それなりに世間生きてるつもりだったし。

「そういうお前は何の目的で協会に入った?」

 ストレートに問われ一瞬思考が止まった。
 乱れた集中、指先で弄んでいた精霊力の光が霧散する。
 柔らかな煌きの中に何かを見出してしまいそうになった。

「んー。なんだろなー。なんていうか、恥ずかしい話なんだけどさー」

 それなりに馬鹿げた、その上みっともない動機であることは自分でも分かっているのだ。
 流石にその底まで吐くことは出来ないけど、そうだな、と息を吐いて。

「子供の頃とかってなんかすごいあれじゃん、夢とか見るじゃん? なんとなく多分それの延長っていうか」

 色んな人を助けて、色んな人に愛されるのなら、それは紛れも無い幸せじゃないか。

「なんだそれは……」

 呆れ声に彼を見遣った。
 どうやらロジェの思考回路そのものには疑問を抱いても、ロジェの台詞には納得してくれたようである。
 少なくとも嘘はついていないのだし正直安心した。変に探られてしまったなら、どうしようもない虚言で唇と胸を埋めてしまいそうになると思ったから。

「私はそれこそ無謀というもののように思うが」

 無謀と言われても、嘗て夢見たとある一つへの懸想は果て迄貶められ穢し尽くされた後である。
 最早清廉潔白と言えるものなどこの世に存在しないと知りながらも、それでも最後に手繰り寄せたこの先が、どんなものだろうときっと後悔はない。
 ただでさえ不足に喘いで息絶えそうで、後など残っていないのだから。

「でもほら、精霊術には馴染みあったし? 剣術とかも教わってたし戦い慣れはしてたから、動機が適当でも無謀にはならないだろ」
「なるほど、たしかに、戦えるだけましだな」

 だからこうして人の役に立てるのだから、人生何があるか分からないものだ。
 ……自分がこのひとの役に立てているかどうかは、流石にまだ自信が持てないけれど。

「おとぎ話のように魔物を倒して宝を持ち帰るのがお前の夢か?」
「んー。いや、別にそういうのは欲しくないんだけど。ああでも、魔物とか倒したら、褒めてはもらえるかなあ」
「褒める?」
「ん。ほら、魔物とか、怖がってる人いそうだし。それがいなくなったら、喜ぶ人いそうじゃん?」
「それは褒めるとは言わない。感謝されるという」
「じゃあそれでもいいかなあ。感謝したら、その相手には、好印象だろ」
「まあ、よほどのことをしなければ、感謝は印象につながるだろうな」
「じゃあ、ほら。間違ってない。精霊協会に入ったら、そういう仕事多いらしいからさー」

「冒険者はヒトに感謝される職業です、ってな」

 そう語った時のロジェは、少なからず浮かれていたのだろう。
 この先にあるだろう、あればよいと望む未来に対してあまりにも前向きで、その言葉を看過できなかった。

「感謝がほしいなら私の分まで受け取るといい。私はできればあまり人と関わりたくはない」

 理解ができず看過できない。
 恐らく看過はすべきだったのだと思う。自分が一方的に押し切った初対面ですら、その議論は平行線だったのだから。
 こうして自分が思考の端に引っ掛けられるたびに喧々囂々していては、とても共には行動できない。

 けれど、それが割り切れない程度には。
 恐らく自分は、ひとに心を残してしまっている。

「でもさー、一人って寂しくね?」
「ないな」
「……ないの?」
「なぜ怒る」
「いや別に怒ってないけどさ。なんか不思議っていうか、あー」

 そう。別に怒ることなど一つもないし、そもそも気にする理由だってない筈なのだ。
 そのひとが一人を望むのだとしたら、それはそれで良いのだろう。ひとにはひとの事情があって、それに土足で踏み込むようなことはすべきではない。
 ロジェ自身もそんな風にされたら嫌だと思うし、であればここは自省すべき局面で。
 そもそもだから、流せばそれでいいだけの話なのに。

「……あれだよなー。旦那、驚くほど未来見据えてないっつーか」
「もともと死人には望めないものだ。仕方ない」

 それでもこの人が、自分を死人呼ばわりすることが、妙に引っ掛かって嫌だった。
 だってこうして話して動いている。それだけで生きているとするのは十二分ではないのか。
 誰かの寄す処になるのには十分ではないのか。

 それが許されないのなら、未だに心に残したあのひとへの思慕は。

「でもこうして喋ってんなら生きてるじゃんよ。生きてるし、考えてるんだから」
「そうだな、まだ生きている」

 ああ、怒らせている。置いてかれたらいやだな、と思考の裡でちらりと考える。
 それが嫌ならさっさと黙るのが一番の最善手の筈なのだが。

「未来見据えてないのを、死人には望めないから仕方ないって言ってたじゃん?」
「なるほど、お前はそれを諦めるというのか」
「? ちがうの?」

 諦めとは望まないことではないのか。
 少なくとも嘗ての自分は、何一つ望まずに、全てを諦めていた覚えがあるけれど。
 あれは諦めではなかったのだろうか。

 あれが諦めではないのならば、一体何だったのだろうか。
 あれが諦めではないのならば、一体何が諦めなのだろうか。

「いや、間違いというほど間違ってはいないように思うな」

 結局こうしてはぐらかされて、答えは見つからないまま、それ以上踏み込む度胸もなかった。
 度胸というよりは無神経さか。
 ここまで勘繰って詰め寄っておいて、無神経は今更の筈であっても、目に見えない分水嶺に踏み込むことは叶わなかった。
 恐怖が先立つ。

 結局そのまま、旦那の身体だのなんだのについての難しい話で終わってしまい、諦めの意味を知ることはできなかったけれど。
 それでもただ、どうにか何か、このひとが望むことが出来るような未来を、自分は望んでもいいのだろうかと思った。

「なるべく長生きしような、旦那」
「なんだそれは……」
「一緒にいる人に死なれると悲しいだろ?」
「そうだな」

 一緒にいる人が悲しいときだって、同じくらい、悲しいのだから。


(PTMのユハ(257)さんお借りしました)

お知らせ

登録状況
【クエスト】継続登録、メッセージ登録、戦闘設定登録、サブクエスト登録
精霊術の習得
放出:土重 を習得!
スキルの鍛練
鍛練によって 増幅 のLvが上昇! [0→1]
GPの送付
ユハ [257]100GP を送付!
アイテムの送付
ユハ [257]精霊兵の破片 を送付!
装備品の強化
同調によって 主力 のLvが上昇! [1→2]
攻撃 が上昇! [5→10]
精度 が上昇! [5→10]
同調によって 補助 のLvが上昇! [1→2]
精度 が上昇! [10→20]
同調によって 防具 のLvが上昇! [1→2]
防御 が上昇! [2→3]
精度 が上昇! [8→17]
メッセージ送信
いのち [15]1件 のメッセージを送信!
ヘルム [109]1件 のメッセージを送信!
リビ [164]1件 のメッセージを送信!
クテラ [238]1件 のメッセージを送信!
プリノ [244]1件 のメッセージを送信!
キヤ [263]1件 のメッセージを送信!
セレン [353]1件 のメッセージを送信!
セレティル [390]1件 のメッセージを送信!
アルド [395]1件 のメッセージを送信!
ナイン [570]1件 のメッセージを送信!
エルレ [661]1件 のメッセージを送信!
リーナ [712]1件 のメッセージを送信!
レト [741]1件 のメッセージを送信!
ベルベロッテ [764]1件 のメッセージを送信!
アメリア [777]1件 のメッセージを送信!
シグ [867]1件 のメッセージを送信!

メッセージ

シンシア [44]
「…!」
『…ほう――。』

ざわりと、空気が揺れ動く。ロジェを見て凍りつくシンシアをよそに
悠然と振り返った≪朽木の王≫は感嘆にも似た呟きをもらした。

『…たち、か…。これ等の活動を知覚できる者と出会うのは久しいが…』
「…ぅ…」

シンシアはロジェの視線から逃れるように半歩後ずさる。
傍らに浮かぶ魔物の背に半身を隠しながら、もごもごと口を動かした。

「…。」
「………シンシア…。」
『…彼女は、人付き合いが苦手でな…すまない。
 我等は朽木の王。彼女の…いわば保護者のような事をしている。』
マリー [82]
声をかけてきた人物こそ、”赤いおにーさん”であったけれど。
おそらく兄の事だろうと直ぐに見当がついたか、こくり、と一つ首を縦に。無言での肯定のサイン。
 
「絵画……。……私と、……ヘルム様が? そうですか。
 ありがとう御座います。……けれど、主に仰ったほうが喜ばれるかと」

ゆるく首を横に捻り、相手の言葉を噛み砕くように、返事はゆっくりと。
礼を口にしているというのに嬉しそうな態度の欠片もなく、むしろ、やや、表現を毛嫌いする雰囲気すら覗かせながら、それでも義務とでも言うように頭を下げ。
 
「街や社交場で咲き乱れる美しい花なら、微笑みに人は癒されることもあるでしょうが。
 私は卑しい野草の身。見られぬ花が無理に咲く必要は何処に?」

アドバイスを素直に受け入れる気配もなく、可愛げのない返答。
先ほどの形ばかりの礼とは違い、此方はすらすらと言葉が出てきた。
ハルト神父 [129]
「怪我はないか? 失礼した」

振り向き、ロジェを見下ろしながら告げる口調は地獄の裁判官かなんかだった。
要するにすっげーこわかった。

「…いかにも、私は見ての通り神に仕えている身だ。未熟者故、この衣を着るのに聊か力不足なのは自覚はしているがな。恰好だけではない。証を、と言われると困るがな。
 …そうだな。君の為に説法でもすれば信じてもらえるだろうか。神の言葉を伝えるのに、教会の中でなければいけないという法もあるまい」

何か知らないが乗り気になってた。
ニーネ [163]
「……あ、えっと、こんにちは」

突然の声に彼女は驚き、やや身構える。

「えーと、はい。この子は私の友達で……。
 え、ミスマッチ……ですか? そんなこと、初めて言われました……」

そう言うと彼女は唖然とした表情のまま彼の顔をじっとみていたが、
やがて、ふと顔を綻ばせ笑みを浮かべた。

「あはは、ボディガードとしてはどうなんでしょうね。この子、気まぐれだから……。
 でも、確かに見た目の威圧感はあるので、変な人はよってこないかも」
「ロジェさん……ですね。私はニーネと言います。この子はアドリー。大鷲のアドリーです。
 あの、もしかしてロジェさんも協会の冒険者さんなんです?
 いきなり声をかけられたのでびっくりしちゃったんですが、もしかして、そういうことなのかなって」

「……その、ごめんなさい。本当はなにより先に協会の先輩方に挨拶にいくべきだってわかってたんですけど、私、合格したばかりで浮かれちゃって……。
まさか先輩のほうからお声かけ頂けるなんて……本当に、恐縮です」

……? ……青年を年上と見たからだろうか、どうやら少し勘違いをしているようだ。

「でも、よかったです。初めて会う先輩がロジェさんみたいな優しそうな人で……。友達から精霊協会の先輩たちは筋骨隆々の怖い人たちばっかりだと聞かされていたので、正直安心しました」

……しかもその上妙な事まで吹き込まれているようだ。


首をかしげながら事の成り行きを見守っている。
アルヴィオレ [165]
「おや?おやおやおやっ!!素晴らしい着眼点だねっ!
ちなみにこの服装は、我が社の制服とは関係ないっ!ハハハッ!
貴族、とはちょっと違うけれどねっ!
煌びやかに、華やかに。人に魅せる為には人の心に残る衣装で偉業を成し遂げなければならない、そうだろう?
だから、私は仮面で顔を隠しているっ!半分だけだけれどねっ!
そういう君も、素敵な赤いジャケットを纏っているじゃあないかっ!ハハハッ!とても似合っているよ!
うんうん、美しいっ!私とおそろいだねぇっ!嗚呼、嬉しいなぁっ!
美学の分かる君の様な者が、もっともっと増えたら良いのに…!」

待ってましたとばかりに、恐ろしいマシンガントークが投げつけられた。
両手を握りしめ、豪快にぶん、ぶんと振りまわす男の笑顔が、まぶしい。

「おぉっと、自己紹介がぁっ、まだだったねぇっ…!」

(シュバッ)
(シュタッ)
(キュルルルルッ!)

「私の名前は、『A・R・アルヴィオレ』
『世界の時を刻む時計の守り手』さ。
気軽にアルヴィオレと呼んでくれたまえよ!」

只管にスペックの高い動きで、光魔法『格好良いポーズ』を決めながら。
彼は、自己紹介をしてみせた。
ルー [198]

「おっと!」

精霊協会の建物内。曲がり角から飛び出してきたのは幼い少年。
なんとかぶつかる前に踏みとどまったようで、ロジェに衝撃は無い。
――その足を止めてはしまったかもしれない、が。

「ご、ごめんよにーちゃん!怪我とかしてねーよな!?」
ぱ、と見上げてきたのは翡翠の瞳。
額当てにつけられた羽が遅れてふわりと揺れた。

「……すげー、真っ赤な服」
さくら [237]
「わ、ととっ」
肩がぶつかってよろける。しっかりしているつもりとはいえ、身体はむしろ少し小さいほう。成人男性とぶつかって何ともないはずはない。
「え…あの、えっと…?」
急になんかテンションあがって話しかけてきた相手にしどろもどろ。やばいどうすればいいんだろう。
「ええと…、とりあえず、コスプレじゃない、ですっ」
そう返すのでせいいっぱいだった。
メル [324]
「?」
  無遠慮な視線に戸惑った表情になるも、純粋な好奇心故と判断すると、相好を崩した。
「はは。自分ではこれでも軽装にしてきたつもりなのですが、
 周りを見ると確かに着こんでいる方ですね。
 私などからすると貴方のような軽装で大丈夫なのかと思ってしまうのですが、
 やはり機動力を重視されているのでしょうか」
「はい。とはいえ小さい国ですので、自警団員のようなものですよ。
 そぐわない……そうでしょうか?
 精霊協会に所属経験があるというのは、国を守る上で悪い事ではないと思います」
「そう仰る貴方は何故冒険者になったのですか?
 よろしければお伺いしてみたいです」
カヤ [355]
「んむ…?いきなりなんだきさまは…。まず名を名乗れ。それが礼儀というものであろう?」

少女の方が明らかに年下なのにもかかわらず、ふん、と胸を張りそう言ってのける。

「まあいい…我は寛大だからの。で、なんだ?寒いか、だと?」


ふむ、と自らの格好を一瞥し、

「妙なことを聞きおる…我の集落ではこの格好が普通だぞ?きさまこそなんだ、ゴテゴテと着込んで動きにくくないのか?」

こちらも負けじと、遠慮無しに男の格好をじろじろ見やる。

「そーゆー仕事…とはなんだか知らぬが、普通の冒険者とはそんなに厚着をするものなのか…?」

首を傾げる。‥‥‥どうやらこの少女、一般常識にはてんで疎いらしい。

「怪我…?ふふん、我を誰だと思っておる?鎧などつけんでも、我がそうそう怪我なぞする筈もなかろう?」

一体この自信はどこから来るのか。謎だった。
ユージュ [711]
──視線。
気の所為で済ませるには、やや強く感じられた。
強いと言うよりは、眩しさや、明るさに近しくも感じられたが、あくまで視線の、筈で。
何だか妙な感覚に眉を顰めた後、投げ掛けられる声も無く覗き込まれたなら、一瞬の、硬直。


「……、」
(それ、とは何か。流行り物など身に付けている覚えは、無いのだが。)

──やや遅れて伸ばされた手を払うことはしなかったが、目は瞠ったまま。
眩しかった。 それこそ、視線に覚えた眩しさや、明るさを宿した、彼の髪、その双眸が。


「……、……こんな物が流行ると思うか?」
(こんなもの身に付けた連中が大勢居たら、気持ち悪いだけだろうに。)

──元々、そんなことに興味などありはしないが、何かの間違いだろう。
……聞けば彼の知る「旦那」とやらも、自分と同じように被っているようだが。


「……余計なお世話、というヤツだ」
(干からびて死ぬよりは、いくらかマシだろうよ。)

──顔を顰め、溜息混じりに。


「……日の光が苦手だ。 その、旦那とやらと同じかどうかは知らんが」
トゥルプ [726]
「…………あぁ?
その男は名前も知らない店の、レンガが主成分の壁に寄りかかって座っていた。
けれども、ゆっくりと立ち上がり、自分に声をかけたあなたをじろりと見る。
「誰おまえ」
「………」
「………お前さぁ…見てわかんねーの?
 
もうすでに身滅ぼされてますけど?
「お前、死体に向かって「死んでますよ」とか言う人?
 そういうのを世間じゃ「クソッタレ野郎の余計なお世話」とかゆーんだぜ。
 俺がもっと強くて短気で、オマケに金髪のガキが嫌いだったらよ、死んでるぞてめー」
「アレだろ?……大体にしておめー、酒も煙草もおクスリも飲んだことねーだろ?
 んな人生経験の薄いやつに忠告されて聞くかっつーの。どうせ女もまだだろうが」
 そういうと、これ見よがしに煙草に火をつけた。
義覚 [727]
おう、そういうニーチャンは身軽そうだな。軽業師かなんかか。
硬いかかどうかはその体で確かめてみるか?
殴り合えばその身で感じるだろ。
もっとも骨折れても知らねーけどな。(楽しそうだ
紅(べに) [826]
「こらっ待ちなっ、あんまり逃げると刀の錆にしちまうよっ」

アタシの前で食い逃げとは随分いい度胸をしているそう思って走りだしたは良かったものの思ったより相手の足が速い、つい本気になって追ってる最中道を歩いていた金髪の坊やとぶつかった。

「ごめんよ坊や、あいつをとっ捕まえたら戻ってくるから」

よろめく金髪の青年を見ながら軽く手を振り走る速度を上げる、背が高い割に細い男だ怪我などしてなければいいのだけど。
ヨゥルク [844]
「ふむ。目的は分からないでもない。しかし、止めておいた方が賢明ではないだろうか。
 己(おれ)の毛皮は色々と施してあってね。言うなれば、弾性のある針金の様なものだ。
 下手に撫でると刺さるぞ。指の先やら爪の間とかに。ざっくりと。」

 流暢な共通語で注意を述べる。・・・が、積極的に止めようとはしそうにない。
 相手の身なりや年齢を推し量って、そのように応じたようだ。

「それより君、通常は相手と意思疎通ができるか否か、確認してから話しかけないかね?
 ・・・否、己が別所で誰かと会話していたのを、耳にしていたのかも知れないが。
 何にせよ、少し落ち着きたまえよ。依頼に出掛けるまで、多少の猶予はある。」

 そちらも協会の冒険者なのだろう? と付け加え、改めて問うように眺めた。
ユーグレ [860]
(新しい場所に慣れない様子でうろうろ歩いていると不意に声を掛けられ振り返る。すると、そこには色の濃い金髪に紅い瞳の青年が。彼の若干興奮気味に見える様子に目をぱちぱちさせ、肩の力を抜くようにすぼめていた翼をゆっくり広げた)

(青年がこちらに振り返ると口元を緩め、にぱっと笑顔を向ける)

「ああ、いや、全然平気っす!獣人見るの初めてだったんすね。
俺、ユーグレっていいます。よろしく!」

「えーと、ロジェさんはエルフの人っすかね?なんか前にもここに来たことがあるような感じっすけど…。協会員になって結構長いんすか?」

クエスト

クエスト名
パーティ名
メンバーロジェ
 [E-No.48]
ユハ
 [E-No.257]

プロフィール

クラス
種族
性別男性年齢22歳身長178cm体重66kg
Roger Cartlidge
身軽さ任せに跳び回り、刃に呪言を載せて術式を放つ戯剣士(ギケンシ)。

赤みの強い金髪を後ろでひとつ縛りにした青年。
落ち着きのない紅玉の瞳を転がさんばかりの好奇心旺盛な気性の持ち主。
基本的に懐く先、優しくしてくれる褒めてくれる相手を求めてうろついている。

服装は赤いジャケットに同色の腰マント、左腕に紺色のバンダナ。
チェーンを通して銀のリングを胸に。
左耳には青の二連ピアスと3つのリングピアス。

地味に料理上手だったりする。

※※凸メッセ・既知設定等々大歓迎です※※

アイコン一覧

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ステータス

HP火MP水MP風MP土MPMP増加量スタミナ素質PGP
1000000010200100
増幅放出治癒結界強化操作具現中和精製
14.030000000

精霊術

術No系統種別MPコスト対象
拡大
対抗
発動
術名
4放出魔力の槍----40--
6放出魔力の矢--40----×
54放出土重------40

装備品

主力:両手(武器)LvCP攻撃防御精度
chien do chasse
斬るためのだけの剣ではない。持ち手の吟詠を受け止め、媒介となって術式を放つそれ。
2110010
スロット1
スロット2
スロット3
補助:補具(防具)LvCP攻撃防御精度
larme
ティアドロップは耳に揺れる。ただ静かに密やかに、周囲の精霊へと働き掛ける。
210020
スロット1
スロット2
スロット3
防具:軽装(防具)LvCP攻撃防御精度
mensonge
彼が身にまとうもの。重苦しい防具など必要ない、ただ、戯言ひとつあれば十分だ。
210317
スロット1
スロット2
スロット3
攻撃力命中力受け
防御力
受け
成功力
防御力回避力
主力135110505596126
補助0000

所持アイテム (0/25)

No種別装備アイテム名価値
所持アイテムはありません
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