精霊伝説
トップページ冒険結果一覧 > E-No.300 (第3回:2012/9/29)

E-No.300

本名:パピリオ・ザ・ガンドッグ
通称:パピィ

【過去の冒険結果】【メッセージ一覧】

一言メッセージ
蛮族内に流通する貨幣、ゴブリン銅貨。
それが今、人間の少女の手のひらでくすんだ光沢を放っていた。
「いい?このコイン、よーく見てて!」
少女、エメ・デュプレは、銅貨を指で勢いよく弾き、
目の高さまで落下してきたそれを両の手で同時に素早く掴んだ。
「はい!どーっちだ!」
「えっ!?えーとえーと……」
差し出されたエメの両握りこぶしを交互に見ながら、
パピリオはためらいがちにエメの左こぶしを指差す。
「ひ、左手…かな……?」
エメは両こぶしを開く。どちらにも銅貨はない。
唖然とするパピリオを前に、エメはにんまりと微笑むと、頭をかしげる。
するとエメの背高の帽子の上から、ゴブリン銅貨が滑り落ちた。
「ブー!正解は…わたしの帽子の上でしたぁ!」
驚きで高揚したパピリオの頬がうっすらと赤らむ。
「……す、すごい…」
「もう1回みる?」
「……う、うん…うん…」
パピリオは身を乗り出してうなづいた。

首都ハイデルベルクを発って三日目の昼。
隊商の護衛についたエメ、シュラル、ニーネ、パピリオの四人は、
都市カルフ手前の山林を抜ける途中、ゴブリンの襲撃を受けるもこれを撃退し、
商人らが乗員と積荷の安否確認を行う間の、ひとときの休息を楽しんでいた。
幸いにも積荷の損害はなく、乗員の怪我も軽度の打ち身程度で済んだようだ。
カルフの連中にどやされずに済むな、と笑い合う商人らの声を耳にし、
エメのコインマジックに魅入る最中、パピリオは小さく息をついた。
彼女らに同行し、この依頼を選んで正解だった。

試験直後、エメ、ニーネ、シュラルの3人がパーティを組むと知ったパピリオは、
自分も同行させて欲しいと申し出た。
復讐の旅を旨とする以上、ずっとは一緒にいられない。
けれど、せめて彼女らの最初の依頼だけでも助力したかった。
それは、すさんだ心を癒してもらえた事への恩返しでもあり、
また冒険者として活躍する彼女らを一目見たいという情念でもあった。
拒絶される恐怖や、迷惑を及ぼす心配など、ネガティブな想いが幾重にも絡まり、
その一言を発する事は、協会の試験よりも勇気を必要とした。
だがパピリオは声を絞り出し言った。みなの力になりたいと。
自分でも驚く程の熱いなにかが心の奥底で点火したようだった。

「馬が落ち着くまで、積荷を見て回っていいって」
「見たい、見たーい」
ニーネの誘いに、エメとパピリオが後に続いた。
シュラルはすでに化粧用品の積まれた荷馬車の前に立っている。
都市の上流階級が使う趣向品は、そう滅多にみられるものではない。
4人がそろうと、シュラルはそっと幌をめくった。
ほんのりと朝露に濡れた薔薇を想わせる甘くスパイシーな芳香が香る。
中を覗くと、整然と並んだ木箱の中で、
エメラルド色の香水瓶が敷き詰められた木屑の間から顔をだし、
日光に反射して宝石のようにきらめいていた。
「メローディアのディープフォレスト…」
少女らの一人が呟いた。
「知ってる?とっても高い香水よ」
「素敵な香りだね…」
香水瓶を手にとって話し合うシュラルとエメ。
その二人の横で、ぴょこぴょことつま先立ちをするニーネ。
二人の背の高さを気にしているのか、その仕草がおかしくて、
パピリオもニーネの後につづいてぴょんぴょんと跳んでみた。
なにげないおしゃべり。なにげない仕草。なにげない遊び。
彼女らと過ごしたこの3日間、パピリオは忘れかけていた日常を取り戻したかのようだった。
それと同時に、パピリオは冒険者として彼女らに尊敬の念を抱くようになっていた。
彼女らもまた自分と同じように深い想いと覚悟を背負っている。
それを先ほどのゴブリンとの命のやり取りで、改めて垣間見たのだった。

駆け出しの冒険者に一番多いミス、それは殺しきれないことだ。
銃器の扱いを教えるさなか、膝の古傷を摩りながらランディは自嘲的な笑みを浮かべて言っていた。
命を奪うことを恐れ、トドメを刺しきれずに思わぬ反撃を受け、命を落とすのだと。
パピリオの臆病な心を見抜いたのだろう。
命を奪う事に慣れておくよう、頻繁に狩りを行い、自ら屠殺することを奨められた。
それが己の目的のために暴力を行使する者の責任と義務なのだと、念入りにいい聞かされた。
だから、ゴブリンとの戦闘になった時は、自分かトドメを刺そうと決めていた。
それが、力になると約束した自分の役目だと覚悟したのだ。
だが、それはすべて杞憂におわった。
エメ、シュラル、ニーネは3人とも、ゴブリンと怯むことなく戦い、抜かることなく止めを刺した。
ニーネにいたっては、蛮族であるゴブリンに撤退の勧告を行う余裕すらあった。
パピリオは恥ずかしくなった。なにを思い上がっていたのだろう。
彼女たちは、自分の手を借りずとも、既に立派な冒険者ではないか。

目的地までもう遠くない。あと半日もすれば到着してしまうだろう。休憩は馬が落ち着くまで。
息を整え干し草をはみ始める馬を見つめ、パピリオの胸は締め付けられたかのように苦しくなった。
隊商長のアルベルトが声をかけてきたのは、ちょうどその時だった。
「あんた達、さっきのゴブリンどもから、フーゴの商品を取り戻すつもりはないか?」
エメ、シュラル、ニーネ、パピリオの4人は顔を見合わせた。
答えは聞かれるまでもなかった。もう少しだけみんなと一緒にいられる。
パピリオは自分でも気づかぬうちに、顔を赤らめて小さくぴょんぴょんと跳ねていた。

お知らせ

登録状況
【クエスト】継続登録、メッセージ登録、戦闘設定登録、プロフィール登録、精霊術設定登録、サブクエスト登録
精霊術の習得
放出:火炎 を習得!
スキルの鍛練
鍛練によって 放出 のLvが上昇! [3→4]
GPの送付
ニーネ [163]100GP を送付!
装備品の強化
同調によって 主力 のLvが上昇! [1→2]
攻撃 が上昇! [5→10]
精度 が上昇! [5→10]
同調によって 補助 のLvが上昇! [1→2]
防御 が上昇! [5→10]
精度 が上昇! [5→10]
同調によって 防具 のLvが上昇! [1→2]
防御 が上昇! [5→10]
精度 が上昇! [5→10]
メッセージ送信
シュラル [132]1件 のメッセージを送信!
[143]1件 のメッセージを送信!
アジコ [235]1件 のメッセージを送信!
エメ [248]1件 のメッセージを送信!
レンツ [429]2件 のメッセージを送信!
シューキィ [650]1件 のメッセージを送信!
リュシアン [904]1件 のメッセージを送信!

メッセージ

シュラル [132]
やだ、どうしたの、パピリオ?
そんな……くすぐったいわ。でも嬉しい。ありがとう。
綺麗ってことば、わたし大好きなの。覚えておいて?
パピリオ、ねえ……綺麗ってことはすごく強いってことだと、教えて貰ったわ。
でも、パピリオ、あなたもすごく綺麗よ。あなたの、ダライアス。
ダライアスの香り、あなたの指が這う仕草も。それにね、黒はすべての純色と美しく調和するのだもの。
ニーネ [163]
「……そっか。そうだよね」
「うん、それがパピィの決めたことなら仕方ないか。
 ……でも、ごめんね。私はその銃、あまり好きになれそうにないや。
 だってその銃と一緒にいるパピィは、なんだか時々とても辛そうに見えるから」
「あはは、ごめん。こんなこと言われても困っちゃうよね。
私、別に貴女がそれを持つことを反対しているわけじゃないのよ。
でもパピィ、もしも辛いことがあったらいつでも頼って頂戴。これから一緒に旅をするんだもの、私だって、ほんの少しくらい貴女の支えになれるはずだから、ね?」
「ちなみに私のこの杖は里の聖域からこっそり持ちだしたものなので、ばれたら大目玉です。内緒ね。アドリーが勝手に持ってきちゃったんだけどね」
僕はなにもやってないよ。とでも言うかのように、遠くで毛繕いをしている。

クエスト

クエスト名
パーティ名
メンバーシュラル
 [E-No.132]
ニーネ
 [E-No.163]
エメ
 [E-No.248]
パピィ
 [E-No.300]

プロフィール

クラス
種族
性別女性年齢17歳身長146cm体重35kg
私は一発の弾丸

あの人の胸を穿ち、大空に羽ばたくその日まで

私は鋼鉄の蛹、一発の弾丸であればいい

***************
本名 リタ・ヘンゼルフォード

実業家ヘンゼルフォード氏の次女として生を受け、
裕福で暖かな家庭で幸せに暮らしていた。
だが、7歳の誕生日の夜、屋敷に現れた謎の男により、
一瞬にして家族を鏖殺され、自身も四肢を失う重症を負った。

男が手にし、家族の命を奪った2挺の超大型銃器。
そのうちの1挺は、焼け落ちたヘンゼルフォード屋敷跡で発見された。
銃身に刻まれたその名は"ダライアス"。
神話に語られる殺戮の巨人の名を冠するその銃器は、
精霊協会から提供される冒険者の証、精霊武具であった。

精霊協会は、現場で発見された精霊武具と虐殺事件の関連性を
立証できないとして、冒険者の関与を全面的に否定。
リタの証言は一切聞き入れられず、事件は楽物乱用者による犯行として
専門機関が捜査を行い迷宮入りとなる。

協会を支援した愛する家族は、冒険者に殺され、協会に裏切られた。
その後の10年間、リタは失われた四肢を軍用義肢で補い、
死に物狂いで身体を鍛え、知識を学び、精霊術を習得した。
そして今、精霊協会の試験を経て、冒険者としての道を歩む。
誇り高き名を捨て、憎悪の象徴である凶器"ダライアス"を携えて。

全ては"あの男"への復讐のために。
全ては精霊協会への報復のために。

***************
[外見]
胸にアゲハ蝶のタトゥー。
透き通るような白い肌に、深い黒髪と暗い青緑の瞳。
身長は低く子供のように華奢な体格だが、
筋肉は適度に鍛えられている。

四肢は付け根付近から義肢に置換されており、
精霊力による感覚域の皮膜で覆われているので、
義肢であっても触覚・痛覚・体温がある。

復讐を誓って以来、女を捨てようと勤めているので、
ファッションには感心を払わないが、
手に入れた衣服で気に入ったものは、
つい可愛く着こなそうと工夫してしまう。
プロフィール画像の衣装は、知り合いの娼婦からのお下がりで、
彼女自身気に入っている。

[性格]
言動は幼く、根は人懐っこく献身的だが、
生来の内気さと、復讐を旨とする自身の負い目から、
気持ちを素直に相手に伝えることが苦手。

過去のトラウマにより人間不信に陥っているが、
その心の底では、誰をも信じ受け入れたいと強く願っている。
そのため困難に直面している人を放っておけず、
また自身に好意を持って接する相手には全力で報いろうと努力する。
その芯は、復讐の義よりも強い。

アイコン一覧

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サブプロフィール

■ダライアス■
三連対物魔導機関砲銃
全長:2.8m [格納時:2.1m]
重量:80kg

放出系精霊力を運動エネルギーに変換し弾丸を射出する。
弾丸はライフル弾・徹甲弾・シェルショット・グレネード弾の撃ち分けが可能であり、弾丸に精霊力を込めることで特殊な効果を付随することができる。3連の銃身からなり、シングルショットとフルオートの切り替えも可能。

神話に登場する"殺戮の巨人ダライアス"にその名を由来する。同じく神話に登場する"災厄の巨人バルディウス"の名を冠する機関砲銃と対をなす。製造元は不明。本来の所持者であり、パピリオの仇である男についても一切が不明である。その規格外のサイズと重量から、生身の人間が扱うのはほぼ不可能であるが、恐ろしいことに、その男は"ダライアス"と"バルディウス"をそれぞれ片手で軽々と使いこなしていた。

状況に応じて多角的な戦法を取れる高性能な銃器ではあるが、ダライアスには意思があり、現在の所有者であるパピリオに心を閉ざしているため、その真の威力と機能は沈黙している。

ステータス

HP火MP水MP風MP土MPMP増加量スタミナ素質PGP
1000000010200200
増幅放出治癒結界強化操作具現中和精製
05.030000000

精霊術

術No系統種別MPコスト対象
拡大
対抗
発動
術名
4放出魔力の槍----40--フレグメントショット 5.7×28
37放出魔力の槌------40××
51放出火炎40------

装備品

主力:遠隔(武器)LvCP攻撃防御精度
ダライアス
対物魔導機関砲銃。家族を鏖殺した凶器の片割れ。現在その真の威力は沈黙している。
2110010
スロット1
スロット2
スロット3
補助:補具(防具)LvCP攻撃防御精度
ロイヤルフォード M500
フォード社製のリボルバー拳銃。父親の形見。一度として発砲されたことはなかった。
2101010
スロット1
スロット2
スロット3
防具:中装(防具)LvCP攻撃防御精度
パンツァーG3カスタム
ヘリオス社製の軍用魔導義肢。精霊力を駆動力に変換し、ダライアスの射撃を補助する。
2101010
スロット1
スロット2
スロット3
攻撃力命中力受け
防御力
受け
成功力
防御力回避力
主力1101352527112112
補助0000

所持アイテム (1/25)

No種別装備アイテム名価値
1素材ゴブリン銅貨25
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