精霊伝説
トップページ冒険結果一覧 > E-No.172 (第8回:2012/11/3)

E-No.172

本名:ペーター・リア・フォン・オッフェンレンツ
通称:ペーター

【戦闘結果】【過去の冒険結果】【メッセージ一覧】

一言メッセージ
墓地に死者たちは静かだった。その日も変わりなく。物憂い鼠の色をした空さえその静謐な墓地にあっては奇妙に調和の美感をあつらえてみせた。方形に切り出され名の刻まれた墓石にはそれぞれの規模があり、否応なくそれぞれの格調の差異があった。それでも農村を主とする領土にあっては不似合いなほど、最小のものさえそれなりの大きさといくらかの装飾を保っていた。……これらの死者についての配慮の慣習は旱魃や豪雨の季節に触れては少なからず土地の人々を困窮させたが、やがて繰り返す豊穣や繁栄とともに、已むを得ずいささかは荒れた墓地たちも清潔さを取り戻すのだった。

木々は墓石の間を区切りながら死者たちの寝床へ枝を差し伸べていた。これもまたいつの頃からか続く墓地の習いだった。墓守たちのなかには花々や木々を愛する者の多かった……それとも植栽への愛はオッフェンレンツと呼ばれる春けざやかな土地にあっては誰もが抱く通例の感傷であったのかも知れない。多くの地方の文脈においてそうであるように、墓守たちは穢れに触れるものであるがためどうしてもいささかは忌避され、時によっては蔑視された。土の精霊力に親しむ彼らは、ちょうど農業に従事するオッフェンレンツの主要領民たちが作物を生かすために土を掘るのとは逆さまに、死者たちのために穴を掘り、石と木々を整えて守ることを、ある者は世襲の強制力を通して、ある者は主体的に、それぞれの葛藤とともに選びとっていった。

埋葬の定形は土葬である。死者たちは棺に納められ、四角く掘り込まれた墓穴へと降ろされていく。オッフェンレンツの穴は深く掘られる。穴底へ安置された棺が貴人であるなら、その上には銅の燭台に載せた蝋燭が降ろされ、ぼんやりと木棺や土壁を照らす。葬列は参列者のひとりひとりが穴へ花を抛り、やがて蝋燭の火は花に埋められて消えていく。花、棺、蝋燭、それらはみなやがて葬儀の終わりに、埋め立てられ土の底に往くだろう。……参列者や銅の燭台の望めない貧者の死者であるなら、ミモザが蝋燭の火の代わりに降ろされる。季節はずれの死者のためには、墓守たちが端切れで作った簡素な造花がある。オッフェンレンツの土地の最も一般的な葬儀は、つまるところそうした儀礼を通す。あまりにも深い土の底で消えていく炎。あとには静穏と清潔さが残る。


当代ペーター・リア・フォン・オッフェンレンツは、しばしばこうした墓地や墓守を訪れる。

彼の祖父、祖母、父、母、歴史を辿れる多くの偉大なる……少なくとも血を絶やさなかった先達もまた墓地には眠っている。そのなかの最も新しい死者は彼の妻だった。オッフェンレンツの土地の者ではない。離れた地方の、いささかは名のある家の、三人目にあたる娘だった。早逝を悼む葬列はしめやかに慎ましかったが、列に並ぶ者の多くが妻その人よりも、オッフェンレンツに跡取りのないことを内心に危ぶんでいた。喪のための時の流れて、ペーターの衣裳も黒から明るい色に変わり始めた頃にいくらかの縁談や誘惑はあった。けれどいささかの親交をこそ赦したにせよ、最終的には彼はみな退けていた。妻の死したあとあまりに長い時のあとにも、いまだ墓地を訪れる当代の未練は、決して恵まれた未来の展望を保証しなかった。

オッフェンレンツは豪族が魔物を退け続ける約束によって栄えた土地である。墓守たちが墓守を己の役割として受け入れていくように、オッフェンレンツ家もまた逃れがたく魔物との戦いを義務として世襲していた。ハイデルベルクからいささか遠いその土地にあって、魔物を退け続ける約束がどこかの代で途絶えることは、つまり遠くない未来の墜落を意味していた。開かれた春がもう一度閉ざされていくことを。……

大きな事故や具体的な被害のあったわけではない。ただ、オッフェンレンツはいつの頃からかゆっくりと没落の兆しを抱えていた。その血脈の先端で、ペーター・リア・フォン・オッフェンレンツは立ち往生していた。彼は決めあぐねていた。選びかねていた。なにかを選択しなくてはいけなかったのだが、彼は自らの生涯を振り返っても、主体的に選択したものはほとんどなかった……のみならず、今の彼には選択肢さえ見えていなかった。

(閉じ込められているのだ)

と、ペーターは思う。何に? 何かに。それは頭の中を横切る口癖のようなものだった。
すべての不幸はなにかに閉じ込められていることに起因する。だから、開かなくてはならない。開かないのであれば、爆破しなくては。けれどどれだけ精霊術に目を苦しめても、彼には撃つべき壁も、開くべき扉も、その手がかりさえ見えなかった。……。

……。

 

お知らせ

登録状況
【クエスト】継続登録、メッセージ登録、戦闘設定登録、セリフ登録
精霊術の習得
増幅:瞬斬 を習得!
→ 素質ポイントが上昇! [0→1]
→ 最大HPが上昇! [1050→1100]
→ スタミナが上昇! [25→30]
→ MP増加量が上昇! [11→12]
→ 戦闘設定枠が増加! [11→12]
→ 精製枠が増加! [1→2]
→ 合成枠が増加! [1→2]
スキルの鍛練
鍛練によって 中和 のLvが上昇! [1→2]
装備品の強化
同調によって 主力 のLvが上昇! [6→7]
攻撃 が上昇! [11→12]
精度 が上昇! [49→58]
同調によって 補助 のLvが上昇! [6→7]
防御 が上昇! [10→20]
同調によって 防具 のLvが上昇! [6→7]
防御 が上昇! [15→20]
精度 が上昇! [45→50]
メッセージ送信
サエトラ [108]1件 のメッセージを送信!

メッセージ

キワコ [96]
「まあペーター様……ペーター様はキワコと踊れないと寂しいんですの?
家族同然……あら、でも、キワコは家族じゃないのでしょう…?
ペーター様のお父様は、そういう風に仰らなかったかしら…?変ですわねえ。ウフ!」
「そうなんですの……キワコには立派な領主様に見えても…ペーター様にはまだ
先があるんですのねえ。…解りましたわ、ペーター様がご納得される頃までは、
皆様にはお暇を取っていただくのですね…」
「ええ、お屋敷はキシキシ泣きますのよ。人の目から涙がこぼれるように、
寒くなると……窓を涙が伝い、柱いっぱいで泣きますのよ
どうしたらお屋敷を慰めて上げられるのか…キワコずっと考えているのですけれど…」

「まあ、そうですの……協会には沢山、才気に溢れた方がいらっしゃるのでつい…
血のつながり、ってやっぱり大切ですの?オッフェンレンツの血……途絶えさせてはいけないのですわね」

「………」
「………ペーター様………。
ペーター様はあの時の事…お避けになるのですね…。嫌な思い出になってしまわれたので…?
それならキワコ、謝りますわ……キワコの力が足りないばかりに…」

(めそめそ)
「ペーター様はキワコと踊れなくなると寂しいと仰るのに、
キワコと親密になることは恥かしいことだとお考えになる……。…どうして……?
キワコは命ぜられればどなたの妻にでもなりますのに……」

イベント(ペアマッチ)

イベント戦の設定
「イベント登録」で「対戦相手指定設定」「霊玉の装備」などの設定を行えます。
イベント名
パーティ名
メンバーキワコ
 [E-No.96]
ペーター
 [E-No.172]

クエスト

クエスト名
パーティ名
メンバーキワコ
 [E-No.96]
サエトラ
 [E-No.108]
ペーター
 [E-No.172]
トモリ
 [E-No.272]

プロフィール

クラス
種族
性別男性年齢45歳身長172cm体重47kg
Peter Lear von Offenlenz
 名家オッフェンレンツ家を束ねる当代。身なりの整った痩せた男。
 憑かれたように屋敷の増築を繰り返す。

妻には先立たれ、子はない。兄や姉、両親も既に他界し、先祖代々の広大な土地に孤独な屋敷を構える。
ペーターの代での度重なる改修に財政は傾き、使用人たちは去っていった。

穏やかで落ち着いた物腰。常に憂いを帯びた表情。
閉所恐怖症。閉じ込められることを恐れる。
壁の爆破や破壊に安堵を抱く面がある。

酒に強く、酔えない。煙草は吸わない。
屋敷の上階から遠くを見るのが好き。老眼。

領土オッフェンレンツ
「開かれた春」の名を持つ豊かな土地。ハイデルベルクから馬で二日ほどの距離に広がる田園地帯。
古来魔物たちの襲撃から農民を守ってきた家が次第に勢力を増し、農民たちを守る代わりに年貢を受け取るようになり、やがて土地の領有権を持った上で農民に貸し出して税を取る、という形の地方豪族となった。
魔物の対策をするその性質上オッフェンレンツ家は精霊協会とつながりが強く、代々の当主は試験をパスして協会に所属する習いである。
家紋は春の花々が囲む門。家の花はミモザ。オッフェンレンツの春の始まりにはミモザの花束を抛る祭りがある。

地と水の精霊力に恵まれた肥沃な土地で、四季折々の植物が咲く。草原が広がり、木々が生え丘があり、小川が流れ畑が並ぶ。周囲は山に囲まれているが、どの山もそれほど険しくはない。家々はちらほらと並び、住民は多くない。山を降りてくる猪や狐による獣害が土地の悩み。精霊や妖精が息づき、古い伝承をいくつも残している。

クレジット
 icon [9] by キワコ(E-No.96)
 icon [10], party icon by キワコ(E-No.96)
 icon [11] - [20], {31} - [40] by ロジーヌ(E-No.281)

アイコン一覧

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サブプロフィール

オッフェンレンツ家・屋敷

オッフェンレンツ家の屋敷は元来それなりに大きなものだったが、ペーターが当主となってからの十年で大幅にその外観を変えた。
ベージュと赤が基調とした先祖伝来の構造を母体に持ちながら、内部は壁が撤去されつつ大きく拡張され、外観にもいくらかの付け足しがある。

屋敷は今も巨大になり続けている。

現在3階建て。1階から2階にかけては中心のほとんどが吹き抜けになっており、高い天井を思わせる。
塔を建造中。
広い庭は庭師のいなくなってより以降荒れ果てていた。現在はサエトラ(E-No.108)が管理している。

住人は現在、ペーター(172)、キワコ(96)、サエトラ(108)、トモリ(272)の四人のみ。
衛兵のたぐいはないが、屋敷のあちこちに妖精(と呼ばれるなにか)がうごめいている。

山に囲まれたオッフェンレンツの肥沃な土地のなか、見晴らしのいい場所に立つ。

冬の日には煙突から吐き出される煙がオッフェンレンツの野にたなびいている。

家を象徴する花はミモザ。

ステータス

HP火MP水MP風MP土MPMP増加量スタミナ素質PGP
110020000123010
増幅放出治癒結界強化操作具現中和精製
8.160000003.012.65

素質

素質素質素質素質
火MPアップ Lv1

精霊術

術No系統種別MPコスト対象
拡大
対抗
発動
術名
1増幅強打40------××ミモザの赤熱
122増幅突撃40------××ミモザの澎湃
2増幅連撃----40--××ミモザの散逸
210増幅瞬斬----40--××
128増幅神速----40--×ミモザの遅咲き
130増幅命中----40--×
3増幅防御------40×
36増幅治癒--40----×
24中和減衰10101010×フェルトの開け
28精製魔力回復10101010×レンツの脈動

装備品

主力:遠隔(武器)LvCP攻撃防御精度
『開かれた春』
先込式の大砲。弾は協会による特注品であり軽い。『春をよぶ鍵』でのみ着火できる。
7312058
スロット1狙い撃ち Lv1
スロット2
スロット3
補助:補具(防具)LvCP攻撃防御精度
『春をよぶ鍵』
春ごとに束ねられるミモザの花束。火の精霊力を持ち、花弁は灼けるように熱い。
73252025
スロット1睡眠耐性 Lv1
スロット2ワクチン生成 Lv1
スロット3
防具:軽装(防具)LvCP攻撃防御精度
『春の閉域』
オッフェンレンツ家当主を囲う結界の呪い。指に喰い込む構造をした当主の指輪が媒体。
7302050
スロット1
スロット2
スロット3
攻撃力命中力受け
防御力
受け
成功力
防御力回避力
主力1251632536120152
補助0000

同調値一覧

霊玉名(武器)同調値
狙い撃ち5
霊玉名(防具)同調値
睡眠耐性5
霊玉名(武器・防具)同調値
ワクチン生成4
フィナーレ2

霊玉名:【青字】同調値は上昇可能/【赤字】同調値は上限に達している

所持アイテム (8/25)

No種別装備アイテム名価値
1霊玉主1狙い撃ち Lv1(武器)(遠隔のみ)100
2霊玉補1睡眠耐性 Lv1(防具)100
3霊玉補2ワクチン生成 Lv1100
4精製霊玉原石 Lv1(精製するとランダムに霊玉を入手)100
5精製霊玉原石 Lv1(精製するとランダムに霊玉を入手)100
6精製霊玉原石 Lv1 [+1](精製するとランダムに霊玉を入手)100
7素材狼の牙25
8素材狼の牙25
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