精霊伝説
トップページ冒険結果一覧 > E-No.751 (第28回:2013/3/30)

E-No.751

本名:小夜・アンバーメロディ
通称:サヨ

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一言メッセージ






              ただの、くだらない、昔の話 09





  …それは突然の事だった

 いつも通り、朝に起きて アンバーの部屋に行くと
 …アンバーが机に突っ伏していた



「ア、アンバー…!? どうしたの…!?」


 異変を察し、小夜はアンバーに駆け寄る
 …アンバーは机の上で、真っ青な顔色をしながら苦しそうな呼吸を繰り返していた



「ど、どうしよう、どうしよう…」


 小夜は戸惑った

 …当然である
 生物が何かの病などで苦しんでいるという状況を見るのは生まれて初めてだからであった

 こういう状況や対処法は、本を読むことで知識として持ってはいただろうが
 如何せん実際にこういう状況に遭遇したことが無い為に、パニックになってしまったのである


 だが、いつまでもパニックに陥ってる場合ではない
 こういう自体への対処は遅れれば遅れるほど手遅れになる可能性が高くなる
 その事を知識として理解している小夜は、自分の顔を叩いて冷静になる様促す

 …今、ここでアンバーを助けられるのは私しか居ないのだ


 …意識はあまりしっかりしていないようで、動悸も少し速く熱もある
 とりあえず呼吸を楽にさせる為にゆっくりと床に寝かせてセーターの前を少し破く
 汗を拭き、発熱を抑える為に濡れた布を額に乗せる



「…そういえば、塗ると熱を奪うジェル状の薬をアンバーが作ってたような…」

 そんなことを思い出し、アンバーの机の上や薬保管箱の中を探る
 …あわよくば、生命力(HP)を一時的に回復できる薬も見つかるかもしれない…!


 …だが、思わぬ難関がそこには立ちふさがっていた



「… … … なんじゃこりゃ」


 机の上や薬保管箱に置かれている瓶
 そこに書かれている文字は「ほむほむ」や「むろむろ」等意味不明な言葉が書かれており
 その薬品が何の効果を発するのかさっぱり分からないのであった

 …恐らくアンバーは「効果が正確に特定できていない薬」等に対して
 正式な名称は名付けずに、なんとなく自分の感じた雰囲気の何かを名付けていたのだろう

 …本人には理解できるのであろうが、他人には何が何だかさっぱりである



「…調合の時も手伝ってれば良かった…」


 こうなってしまうとお手上げである
 あとは専門家を呼ぶしかない

 …小夜は近くの町の診療所へ医者を呼んで来る為に
 家の医学書を(対価として使う為に)何冊か手に取り、家を飛び出した



「…猶予はあまりないかもしれない…
 …走って呼びに行ってて間に合うかどうか…」

「…背に腹は代えられないや…」

 小夜は一刻も早く町へと向かう為に
 一時的に人間の擬態を解き、夢魔の姿となって空中を駆けた

 太陽が昇ってる空中を夢魔の姿で飛ぶというのは、魔力の消費が激しく自殺行為に等しい

 …それでも小夜は駆けた
 魔力で覆われた身体を太陽の光が貫き、体中に熱さと痛みが走ろうと
 魔力の重点を出来るだけ飛行の能力に注ぎ込み、速く、速く、駆け抜けた



「…急がないと… 急がないと…!」







 …










「体力低下による流行性感冒、じゃな」


「…へ?」


 数十分後、一軒家に到着した医者の診断は
 小夜を拍子抜けさせるには十分な言葉であった


「恐らく、あまり休息を取っておらんかったんじゃろう?
 その疲労から来る体力低下で免疫力が下がっておったんじゃな」


「…は、はあ…」



    
…意外ッ!! それは睡眠不足による風邪ッ!!!


 …否、実際意外でもなんでもないが…


「まあ、栄養剤を飲ませたので
 あとはゆっくりと身体を休めればじきに良くなるじゃろうよ」

「…わかりました、ありがとうございます」


「しかし…異世界の医学書に載っていた”先天性白皮症”の人間が
 こんなところに居るとはなぁ…」
「まあ儂とて、あの古本屋で見付けた医学書を見ていなければ
 こんな外見の子が居たら悪魔の使いと思って殺すか町から追い出すかしておったからな…
 …彼も辛い境遇を歩んできたんじゃろうな…」


「…」



「しかし…珍しい症例じゃからな、色々と実験に付き合ってもらいたいものじゃが…」


「…」

「わっはっは、冗談じゃよ
 まあ、無理せず大事にするよう言っておいておくれ」


 そう言って医者は町へと帰って行った…

 その姿を見送った後、小夜は寝室のベッドに寝かされているアンバーの傍へと向かった
 アンバーはもう朝の時の苦しそうな気配は治まっており、意識も回復していた
 …そして、傍に来た小夜の姿を見て申し訳なさそうに微笑んだ


「…すみません、小夜さん
 ご迷惑をおかけしてしまいました…」

「まったくだよ!
 凄く心配したんだからね!」


「あはは、本当に申し訳ない…」

「今回は無事だったから良かったけどさ
 こんな不眠の生活を続けていたら、次は取り返しがつかない事になるかもしれないよ…」
「それじゃあ、人生の無駄になるっていう30年を確保するしない以前に
 30年以上無駄にして死んじゃうかもしれないじゃない
 …そんなの意味が無いよ」


「… … …ええ、確かに、確かにその通りですね」
「これからは、少しでも眠るように心掛けますよ
 …小夜さんに迷惑はかけられませんしね」


 そう言って、アンバーは小夜の頭を撫でる

 …そして、やはり疲労が残っていたのか そのまま眠りに就いた



 小夜はアンバーの寝顔を見届けると、寝室を出て台所へと向かった



「だ、だめだー 疲れたー…」


 当然である

 闇の中にしか動けない夢魔が、昼間に、遮光へ魔力を使わず、全速力で空中を滑空したのだ
 小夜の魔力はほぼ底を尽き、光を受けた体は魔素を失って気化すらしていた
 …自分の存在すら保つのもギリギリの状況であった


「えーっと…確か魔力貯蓄の高いアナムの実が貯蓄庫に幾つかあったから…
 それを食べてから夜まで寝て魔力を回復させよう…」

 そう呟きながら貯蓄庫の扉を開ける












   
(もっと簡単に魔力を回復する”食料”が目の前にあるじゃない)










 …聞こえてはいけない 声が聞こえた







「…違う」



。o(ほら、今は”眠っている”んだから…絶好のチャンスじゃない)



「…違う、アンバーは”食料”なんかじゃない」


。o(人間の男は疲労していればするほど”濃い”精気を放つんだよ?
   今の状態の回復には持って来いじゃない)



「…違う、私は人間だ 精気なんて吸わない」


。o(我慢しても良いことないよ? このままじゃ下手したら消滅しちゃうよ?
   あんな木の実食べても魔力の足しになんてならない事ぐらい分かってるでしょ?)


「…分かってる、そんな事分かってる
 でも、今の状態の私が…あんな状態のアンバーを”吸った”ら…アンバーは…」


。o(そんな事気にしてる場合じゃないでしょ?
   …ほら、嗅いで見なよ
   人間の男の汗の香り…精気の香り…)


「…やめて、やめてやめて
 そんな事は思っても居ない! そんな事は考えたくもない!
 私は人間なの!
「どうして”私”の邪魔をするの…!?
 …ああ、なんて夢魔とは卑しい、救いようのない存在なの…
 …ああ、なんて…なんて…」



。o(…ああ、なんて…)






  
「なんて、美味しそうなのかしら…」








 …もう、そこに ”小夜”は居なかった










                             つづく

お知らせ

登録状況
【クエスト】継続登録、サブクエスト登録
精霊術の習得
精製:HP吸収付与II を習得!
精製:魔力回復II を習得!
素質の開花
火MPアップ Lv1 を開花! [-1P]
→ 火MPが上昇! [0→20]
スキルの鍛練
鍛練によって 治癒 のLvが上昇! [20→21]
装備品の強化
同調によって 主力 のLvが上昇! [26→27]
精度 が上昇! [160→170]
同調によって 補助 のLvが上昇! [26→27]
精度 が上昇! [250→260]
同調によって 防具 のLvが上昇! [26→27]
精度 が上昇! [250→260]

クエスト

クエスト名
パーティ名
メンバーシトリ
 [E-No.99]
プリモ
 [E-No.102]
ナッツ
 [E-No.376]
サヨ
 [E-No.751]

プロフィール

クラス
種族
性別女性年齢???歳身長168cm体重???kg
当ても無くただふらふらと旅を続けながら
野草等を採取して薬品の研究をしている少女(自称)
…なので「メディック(医療従事者)」とは名乗ってるものの
どちらかというと「ケミスト(化学者・薬師)」の方が近い

基本的には傷を癒す薬品を作ったりしているが
実は神経麻痺などの薬品を作成する事が得意


頭は良い方で智略に長ける軍師タイプ
…だが本人の野望や目標が明確になっていない為持ち腐れている

性格は極めて温厚 いつもにこやかに微笑んでいる
悩んだり悲しんだりすることは稀にあるが「怒る」事は殆ど無い


極度の可愛いもの好きで
小さいもの、まるっこいもの、もふもふのもの 等に目が無い

自分より背の低い女の子などをみるとナデナデしたくなる
(彼女自身が長身の方なので、殆どの女の子はナデナデの餌食)

男性に対してはなるだけ接触を抑えている
これは彼女の私事的都合なのだが、現状では明らかになってはいない
…だが断じてキマシ枠ではない。


今までに採取した野草等や、薬品の精製・調合方法を記した
自作の図鑑を常に持ち歩いている



細目なのか目を閉じているのか、目を見開く事が無いので
彼女の瞳を見た者は誰もいないらしい…?


****************************************************


PLがパンク中です
現状メッセ返せません 申し訳ありません・・・(ヽ'ω`)

アイコン一覧

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サブプロフィール


 ※ 小夜の正体



種族 : サキュバス
本名 : ジュナノクト
年齢 : 798歳


つい700年ほど前まで「琥珀の夢魔」と呼ばれ
男性達から恐れられ(?)ていた魔物

夢に出てくる彼女の姿は全身が薄い色だというのに
あまりにも琥珀色に輝く瞳が印象に残る為に
「琥珀の夢魔」と名付けられていた

当時はまだ幼く、”吸う”加減もよく分かっていなかったので
男性達に死の淵を見せることも屡あった

(なので当時の男性の間では
 「夢の中で琥珀色を見かけたらとにかく目を覚ませ」
 という無茶な対策法まで提示されていた)


…当時、彼女はただ”吸う”事を
人間が食事をするかの如く”当たり前の事”として
繰り返していたのだが…


一人の男性と出会い、彼女は変化していく



--------------------------------------------------------------

男性との直接的な接触、及び
男性の精気の”香り”を嗅ぐなどの切っ掛けで
現在の仮の姿が解け、本来の姿に戻ってしまう可能性が高い


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次にお前は アウトーー! という!(ぇ


 局部見えてない! 謎の液体も無い! PL自体が超健全!(重要)
 …そもそも絵が稚拙でエロくない!orz

  ⊂(^ω^)⊃ 合わせセフセフ!!
   ミ ⊃⊂ 彡

ステータス

HP火MP水MP風MP土MPMP増加量スタミナ素質PGP
14502010040100196503,820
増幅放出治癒結界強化操作具現中和精製
0022.23009.2008.4112.56
混乱耐性猛毒耐性睡眠耐性麻痺耐性火炎耐性水冷耐性風雷耐性土重耐性
020000000

素質

火MPアップ Lv1水MPアップ Lv5風MPアップ Lv2土MPアップ Lv5

精霊術

術No系統種別MPコスト対象
拡大
対抗
発動
術名
7治癒回復--40----きずぐすり
7治癒回復II--80----きずぐすり(吹きかけタイプ)
8治癒再生----40--リポビタソD
38治癒活力40------ユソケノレ肯定液
38治癒活力II80------ユソケノレ肯定液
55治癒慈愛--40----×
55治癒慈愛II--80----×
1413治癒後光--40----××アロマテラピー
135治癒博愛--60----××
135治癒博愛II--120----××
9治癒活性------40
9治癒活性II------80
1591治癒活気------40
1591治癒活気II------80
10治癒清浄10101010ばんのうやく
10治癒清浄II20202020ばんのうやく
215治癒チャクラ15151515
215治癒チャクラII30303030
214治癒万能薬15151515なんでもなおし
214治癒万能薬II30303030なんでもなおし
1531治癒猛毒予防薬--40----
1536治癒睡眠予防薬----40--
1541治癒麻痺予防薬------40
18操作混乱40------マジカルマッシュルーム
19操作猛毒--40----
20操作睡眠----40--睡眠薬
21操作麻痺------40痺れ薬
223操作昏睡----40--
280操作減速------40
68操作敵対心上昇10101010×
118操作錯乱40------
24中和魔力減衰10101010×中和剤
26中和解呪10101010
27中和魔力消散10101010精神干渉
66中和敵対心低下10101010×
171中和魂の呪縛10101010
28精製魔力回復10101010×マナ呼吸法
28精製魔力回復II20202020×マナ呼吸法
172精製魔力の木10101010××
237精製魔力増幅10101010×ドーピング
30精製武器魔力付与20--20--
1374精製精製皆伝--------××
1376精製合成皆伝--------××
112精製HP吸収付与--40----ライフスティールアペンド
112精製HP吸収付与II--80----ライフスティールアペンド
105精製猛毒付加付与--40----毒薬塗布
107精製麻痺付加付与------40痺れ薬塗布
198精製結界斬付与20--20--

装備品

主力:遠隔(武器)LvCP攻撃防御精度
鋼糸鏢
鋼糸の先に鏢が付いた、刺したり切断したりと使い勝手の良い武器。
27131000170
スロット1トレジャーハンター Lv1 [+4]
スロット2結晶化 Lv1
スロット3
補助:補具(防具)LvCP攻撃防御精度
アドベンチャラークローク
遮光性、保温性、防塵性などに優れる 冒険者の必需品の外套。フード付き
2713010260
スロット1水の支配者 Lv2 [+2]
スロット2水MPアップ Lv3 [+1]
スロット3女神の加護 Lv3 [+2]
防具:軽装(防具)LvCP攻撃防御精度
ラボ・コート
医療従事者用白衣(自称)。薬品に強い木綿製。
2713010260
スロット1防御力アップ Lv1 [+2]
スロット2猛毒耐性 Lv1
スロット3
攻撃力命中力受け
防御力
受け
成功力
防御力回避力
主力1802182563157238
補助0000

同調Lv一覧

霊玉名(武器)同調Lv
攻撃力アップ0.2
魂喰らい0.5
必中0.2
狙い撃ち0.5
霊玉名(防具)同調Lv
防御力アップ1
女神の加護1.4
猛毒耐性0.5
治癒活性0.5
霊玉名(武器・防具)同調Lv
水MPアップ2
風MPアップ0.2
火の加護0.5
風の加護0.2
水の支配者2
風の支配者0.2
ワクチン生成0.5
睡眠活性0.5
結晶化0.5
トレジャーハンター2.5
アイテム精製の極意0.2

霊玉名:【青字】同調Lvは上昇可能/【赤字】同調Lvは上限に達している

所持アイテム(16/25)

No種別装備アイテム名価値
1霊玉主1トレジャーハンター Lv1 [+4]100
2霊玉主2結晶化 Lv1100
3霊玉補1水の支配者 Lv2 [+2]200
4霊玉補2水MPアップ Lv3 [+1]300
5霊玉補3女神の加護 Lv3 [+2] (防具)600
6霊玉防1防御力アップ Lv1 [+2] (防具)100
7霊玉防2猛毒耐性 Lv1 (防具)100
8精製霊玉原石 Lv1 (精製するとランダムに霊玉を入手)100
9霊玉水冷付加 Lv2 (武器)200
10霊玉防御力アップ Lv1 (防具)100
11霊玉女神の加護 Lv1 [+1] (防具)200
12霊玉火の支配者 Lv1 [+1]100
13霊玉アイテム精製の極意 Lv1100
14消費風の精霊水 (風属性のMPを+4)250
15素材エルフの矢尻50
16素材瘴気の残滓75
サブクエストポイント
精霊兵研究所(ヘルミーネ)40

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